令和元年度分 決算委員会 [障がい者支援交流センター「あいほうぷ吹田」について]

令和元年度(2019年)分の決算委員会 健康福祉分科会で「障がい者支援交流センターあいほうぷ吹田について」質疑いたしました内容を以下に記します。

高村 質問

障がい者支援交流センター「あいほうぷ吹田」についてお伺いします。
9月の本会議で泉井議員の質疑でちょっと気になる点を確認したいんですけども、まず、今回発覚した問題は「国または地方公共団体が設置する指定生活介護事業所は、送迎加算を本来算出できない」ということだったんですけども、それにもかかわらず、送迎加算が創設されて以降、これまでずっと、今年の6月くらいまで請求していたということだったと思うんですけども、それによって返還義務が生じるといった内容だったのかなというふうに理解しています。
具体的にどのような問題が生じるのか。確認の意味でもう一度、お聞かせ願えますか。

障がい福祉室 答弁

御指摘の送迎加算につきましては、平成24年度新たに新設されたものでございますが、これまで誤って請求をいたしておりました。
そのため、国のほうから支給、交付されています介護給付費を遡って返還する必要があると。
それと、事業者、あいほうぷについては委託で運営しておるんですけれども、事業者に処遇改善の補助金を交付しております。その交付金につきましては、あいほうぷの介護報酬をベースに計算しておりますので、その介護報酬が若干下がってまいりますので、これまで処遇改善のほうが、少し多めに出していたということになりますので、委託事業者には・・・行っておった処遇改善の補助の部分について返還をお願いする必要がございます。
それと、あいほうぷの利用者のうち、一定の所得がありまして、自己負担金が生じている方につきましては、その自己負担金が下がってまいりますので、市のほうからその分については返還する必要が出ております。

高村 質問

ちょっと今、難しくて分かりにくかったんですけど、委託業者から返還してもらわないといけない部分があるというわけですか。それが何がどのぐらい、金額も含めて、何をどのぐらい返還してもらうのかも、ちょっと教えてもらえますか。

障がい福祉室 答弁

介護報酬のうち、送迎加算、処遇改善加算の介護報酬を、一旦市が歳入として受け取りまして、それを補助という形で事業者のほうに交付をしておりました。それの必要な精算が5年間で、約190万円弱返還が必要だと見込んでおります。

高村 質問

議場のやりとりで確か、8年間誤って支払っていたといった分で、今、5年間の分とおっしゃっていたんですけど、これは8年間の総額はちなみに幾らになるんでしょうか。

障がい福祉室 答弁

申し訳ございません。
8年の総額については、手元に資料にございません。

高村 質問

多分、もう返す気がないから、多分、余り金額を気にしていないのかなというふうに、今、取れました。
次の質問に行きます。処遇改善の加算の事業補助金なんですけども、事業者の従事者のどの方に、幾らぐらい支払われているかというのは、本市では把握されているんでしょうか。

障がい福祉室 答弁

事業者のうち、介護職、生活介護の職員あるいは食事の介護に当たるスタッフに当たっておるものでございます。

高村 質問

その方たちには、どれぐらい支払うとかいうところまで、金額まで把握していますか。
把握しているか、していないかだけでも結構です。

障がい福祉室 答弁

当該補助金につきましては、精算書、報告書を出させておりますので、把握はしております。

高村 質問

把握しているけど、今、ちょっとすぐには出ないということで、理解してよろしいですか。

障がい福祉室 答弁

そのとおりでございます。

高村 質問

人件費の内訳について、少し聞きます。
委託料の内訳の人件費で、2億8,280万円ほどとなっていたと思うんですけど、ここの資料には掲載されていないのですが、以前に、資料をもらった内容を見ますと、平成30年度の常勤は、積算人数32人に対して1億7,400万円ぐらいだったかなということは、単純に一人頭545万円ほどになるんですけれども。
その報酬が結構高いなというふうに感じまして、それにプラスアルファで処遇改善の補助金をお渡ししているわけですから、さらに高くなるなというわけです。

ほかの同業種の事業者さんからしたら、そんなにもらえるんやとなるのかなと思います。
平均額なので、そこの施設長とか、重役の方もいらっしゃると思うんですけども、それにしても土日祝日も休みで、夏季休暇、冬季休暇もあるそうじゃないですか。
そういった部分も含めたら、やっぱり高いと思うのが普通の感覚なんですけど、事業者さんの、そのあいほうぷ吹田の求人広告を見ても、そんなに高いわけではないんですけども、委託料のこの人件費について、適切であるとされる根拠を明確にお答えいただけますか。

障がい福祉室 答弁

あいほうぷ吹田につきましては、重度の障がいがあって、しかも医療的ケアを要する方が多数、お預かり、お預かりといいますか、御利用をいただいております。これらの方は、市内のほかの事業者では受入れができない方ということになっておりまして、そちらに勤務するスタッフも、それ相当のスキルですとか、経験を積んだものでないと介護ができないと考えておりますので、確かに、比較の上では高いということの御指摘はあるんですけれども、あいほうぷを運営していく上では、適切な人件費になっておると考えております。

高村 質問

大変な仕事というのは、もう分かっているんです。
同業種の民間の事業者などと比較はされているということですか。
民間の事業所の平均の年収とかは、調べていますか。御存じですか。
大変な仕事やから、ざっくりこんなぐらいの報酬は必要とかいうのは、根拠ではないと思うんです。
同業種のその報酬額を調べたことはありますか。調べていたら、それと比較してどうなのか教えていただけますか。

障がい福祉室 答弁

同業種との比較でございますけれども、全国の平均水準でいきますと、年間で370万円何がしというような数字が示されております。

高村 質問

それと比較して、どう思われますか。

障がい福祉室 答弁

一方、あいほうぷ吹田の生活支援につきましては、共済費を除きまして、人件費が年間で約470万円というふうにお聞きをしておりまして、昨年度、設定されました国の特定処遇改善によりますと、経験のある職員については、全採用の平均水準である440万円以上にすることが求められておりますので、国との考えには比較的近い数字になっておるものかと考えております。

高村 質問

それは、今おっしゃった金額で、国の示す金額と近いとおっしゃるんですか。
何か400何ぼとかいってましたけど、これは545万円でした。
かなり高いなというふうに思うんですけど、ちょっと話が平行線で申し訳ないですけど、ちょっと御所見をお聞かせいただけますか。

障がい福祉室 答弁

常勤32人の平均人件費540万円何がしの中には、事業主の負担の社会保険料、いわゆる共済費も含まれておりますので、こういったものを除きますと、実際に報酬として、給与として支払われるのは470万円程度であるというふうに分析をいたしております。
国のほうの処遇改善では、経験のある職員については440万円以上とすることを求めておりますので、確かに、国が示している金額よりも高めではあるんですけれども、余り大きくかけ離れた数字ではないのかなというふうに考えておるところでございます。

高村 質問

何か手厚いなとは思います。
少し質問を変えます。
このあいほうぷ吹田は、充実したぜいたくな施設だなというふうに思うんですけども、利用したいという方が多いと思うんですけど、施設のマックスの定員と、現在の登録者と1日の平均利用者数を教えてください。

障がい福祉室 答弁

あいほうぷの定員につきましては60人と定めております。
現在、毎日通所される利用者の平均人数を見ますと、約45人となっております。
登録者数につきましては67人となっております。

高村 質問

ここの施設はホテルとかとは違うんで、広告打てば入るとか、そんなもんじゃないとは思うんですけれども、利用者数、1日の平均の利用者数がこれだけに留まるというのは、利用したいという需要が、基本的にないということなんですか。
お聞かせいただけますか。

障がい福祉室 答弁

確かに、あいほうぷ吹田は立派な施設ですので、見学をいかれたらもう利用したいと思われる方も多いと思います。
現在、その利用の希望がないというわけではなくて、あちらの施設は、障がいの重い方、しかも医療的ケアの必要な方というところに特化して運営をしておりますので、現在の平均利用者数、あるいは登録者の数についても、現状のようになっておるところでございます。

高村 質問

稼働率が75%ぐらいになるんですか。
吹田市は、その稼働率に関係なく固定費として、満額委託料を支払っているわけなんです。
極端な話、60人入っても、40人、45人入っても、同じ委託料というわけで、もう少し受入れの枠を増やしてもらえるように、需要があるなら、その受入れの枠は増やしてもらうように促すことはできないんですか?
定員ぎりぎりになるというのは、さらに困っている人を受け入れることができなくなるから、少し余裕を持たせておくというのは、理解できるんですけど、委託料の1人当たりの人件費500万円を超えていて高い、だけど利用の人数は余裕を持たせている。でも利用したいという需要はあるということです。
これは委託先の事業者さんにもう少し、やっぱり企業努力というか、頑張ってもらわないといけないんじゃないかなと思うんですけれども、ここまで聞いていて、部長はどうお考えでしょうか。

福祉部長 答弁

定員の60人、平均で今45人というお話ありました。
その一方で、あいほうぷを利用したいという方が、現実にいらっしゃって、その希望がかなっていないというようなことも、ちょっとお聞きはしております。
そういったことから考えますと、やはりそういった希望者が利用できるということが、公立の施設の務めだということから考えますと、そうしたことについては、一定改善に向けた形というのは、何か考えていかないといけないなというふうには思っておりますので、今後、あいほうぷの運営につきましては、何かしらの検討は加えていきたいというふうに考えております。

高村 質問

本当にそういうことだと思うんです。
改善していかないといけない部分、確かにたくさんあると思うんです。
次の質問します。
そもそも60人という定員が決められているのが、果たしてこれが適正なのかというのが疑問に思うところで、これはちゃんと検証していて、その60人が適正であるという、根拠を述べることはできますでしょうか。

障がい福祉室 答弁

あいほうぷの定員につきましては、当初は床面積などから定員を70名というふうに定めておりました。平成25年からなんですけれども、やはり医療的ケアの必要な方が非常に多くなってきたということで、そうなりますとストレッチャーですとか、ベッドの置く場所、いろいろ受け入れるに当たって面積が必要になったりとかします。そのときに、70名から60名に変更したものでございます。

高村 質問

市の直営でやっているんで、この施設の運営は、やっぱり見直すことが必要かなと思います。
これだけ施設が整った充実した環境で、委託料も割りかし高いように、僕は思いますし、今の事業者さん以外でも公募しても手が挙がらないというのも、何かちょっと不思議だなというふうに感じています。
事業者さんからしたら、固定費の負担はほとんどなくて、事業のリスク自体は少ないと思いますので、今のNPO法人とかだけじゃなくても、株式会社とか、いろいろあると思うんで、公募してもそういったところが手を挙げないという理由は、何か分析されていますでしょうか。
されていたら具体的に教えてもらえますか。

障がい福祉室 答弁

あいほうぷ吹田につきましては、かなり大きな施設で設備も整っております。
また、部屋が幾つも分かれていたりするんですけれども、ある事業所さんに聞きますと、そういう構造になっていますと、非常に人の目がいる、人手がいるということで、あいほうぷ吹田ぐらいの規模になりますと、まず、スタッフを集めるのが大変だということで、公募をしてもなかなか手が挙げにくいということが、理由の一つであるというふうにお聞きしております。

高村 質問

分かりました。
吹田市として、直営でやるんやったら、やっぱりもっとああしてくれ、こうしてくれと口出しをして、よりよい形にしていくべきだと思うんです。
その分、本市ももっと勉強をして、考えていかなくてはいけないんで大変やと思うんですけども、直営でやる以上、丸投げのような状態じゃなくて、本当に本気で取り組むべきなんかなとは思うんですけども、このあいほうぷ吹田みたいな充実した手厚いサービスのある施設というのは、例えば、近隣他市、近隣じゃなくてもいいんですけど、どこか持っていたりしますか。
吹田みたいに直営だけじゃなくても、同じような規模感でサービスとか、そういう施設御存じでしょうか。

障がい福祉室 答弁

あいほうぷほどの規模の公立の施設というのは、近隣では余り見かけないんですけれども、最近になりまして、もう少し規模は小さいんですけども、お隣の豊中市なんかも設置をされておるということですので、今後は、他市の運営方法なんかも把握して、研究しながら、今後のあいほうぷの運営の参考にしてまいりたいと考えております。

高村 質問

あるんだったら、一度視察とかされたほうがいいかなと思うんです。
あいほうぷ吹田だけしか知らないとなると、この定員の設定とかも、サービスの内容とかも本当にこれが適切なのか、適正なのかというのも、ちょっと分からないと思うんで、あいほうぷ吹田ができて、かなり時間も経過していますんで、ここらで一度視察とか、勉強会とかをされたらどうでしょうか。その辺の検討をされたらどうでしょうか。

障がい福祉室 答弁

まず、他の施設の運営状況などを把握に努めてまいりたいと思います。

高村 質問

少し話を戻します。
福祉介護処遇改善加算の報酬を助成金として渡しているということなんですけど、このあいほうぷ吹田の委託料の積算根拠に、送迎加算というのは入っていますでしょうか。

障がい福祉室 答弁

はい、委託料の積算根拠の中に、送迎加算、すみません。処遇改善加算が含まれておりません。
申し訳ございません。送迎加算につきましても、特に含まれておりません。送迎加算も含めて介護報酬につきましては、市の歳入となりまして、委託料につきましては、別途積算をしておるものでございます。

高村 質問

それは、ちょっと普通の感覚では、何かおかしいかなと思うんです。
ということは、あいほうぷ吹田を運営するに当たって、簡単に言うと、入ってくる金額を見込んだ委託料の積算をしていなかったということになるんですけれども、普通の感覚でいったら、歳入、入ってくる金額を計算して、委託料の積算するはずだと思うんですけども、それなら委託料そのものが積算、積算根拠が曖昧でおかしいということになるんです。
その点については、その問題点は分かっていますでしょうか。

障がい福祉室 答弁

あいほうぷ吹田につきましては、あれだけの施設ですので、やはりかなり経費がかかっておりまして、持ち出しです。
一般財源として1億円程度の持ち出しが出ておる状況でございます。

高村 質問

分かりました。
今回、本会議で露呈した案件で、そもそも本議会のその答弁で、今年の6月に福祉指導監査室から指摘があってといってましたけど、6月にその指摘があるまで、3月頃に確か何か国保連からの何か通達があったということも聞いているんですけども、その時点で、障がい福祉室として、本当に把握されていなかったんでしょうか。

障がい福祉室 答弁

その点につきましては、私どもチェックができていなかった、見過ごしておったということが、長年続いていたものでございます。

高村 質問

何でこれまで把握できていなかったんですか。
具体的に教えてください。

障がい福祉室 答弁

送迎加算が新設されました平成24年なんですけれども、そのときの監督官庁が大阪府でございまして、私どものほうから大阪府のほうに送迎加算の対象施設であるという届出をいたしました。
それが受理をされまして以降、送迎加算がついておりますので、大阪府で認められたんだからというような、ちょっと漫然とした意識が、これまであったものでございます。

高村 質問

これまで通知自体は来ていなかったんですか?
通知は全く来ず、気づかなかった。それとも通知が来てたけど、そのまま置いていたということですか。

障がい福祉室 答弁

通知につきましては、平成24年の9月にも来ておったみたいですけれども、それらも含めまして、通知は来ていたんですけども、中身を十分に確認していなかったものでございます。

高村 質問

それは、いわゆる怠慢と言わざるを得ないのかなという気がします。
それは支給決定の担当者も知らなかったということでしょうか。

障がい福祉室 答弁

システム的に警告ということで注意が促されるんですけれども、この警告については、認められたものだ。
いわゆるオーケーエラーというような対応が続いておりました。

高村 質問

オーケーエラーというのも、ちょっとよく分からないんですけど、要するに、そのエラーはオーケーなのか、エラーなのか。笑
ちょっと分かりにくいんですけど、要するに警告が来てたということですか。
それをオーケーとしていたということで、いいんですか。

障がい福祉室 答弁

警告が出まして、注意が促されるんですけれども、その注意については、既に大阪府との間で解決済みといいますか、承認されているものというふうに取り扱っていたものでございます。

高村 質問

解決済みというか、何かちょっと話が分かりにくくなってくるんですけど、矛盾しているのかなと、もしも解決しているんだったら、警告とか、エラーとかもないように、僕のほうは感じるんですけど、この話は横ばいなんで、時間もありませんから置いときます。

とにかく事務的なところと事業の在り方というのは、やっぱり抜本的に見直していかないといけないのかなというふうに感じますんで、今後また委員会なり、議場なりでお話させていただきたいと思います。以上です。

この投稿について、「頑張ってるね!」と思っている人が多いみたいですね。参考にします!(^^)
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