令和3年(2021年)5月定例会 代表質問
以下、議会で質問した内容と、答弁いただいた内容を記しております。
吹田市の財政について
先日の報道で、京都市では、将来の借金返済のために積み立てている基金を長年取り崩し続けており、このままでは数年後に底をつき、財政破綻するおそれがあるとありました。もちろんコロナの影響もあるかと思いますが、急遽改革に迫られ、計画の達成には大きな代償が生じます。
観光でにぎわっていて豊かなイメージのある政令市の京都市でさえ財政は厳しい状態でありました。
本市に関しましても人ごとではなく、そうならないためにも、なお一層の危機意識をもって取り組んでいかなくてはなりません。
吹田市では財政シミュレーションとする5か年の収支見通しは作られているようですが、これらは吹田市の将来の姿について、検討するための材料となるのでしょうか。
議会の審議に参考になるものか、そうであれば、公表すべきではないでしょうか。また、それらはどんな条件設定でどんな将来見通しになっているのか具体的に御説明願います。
ご答弁(行政経営部長)
5か年の収支見通しといたしましては、毎年度策定いたします実施計画に掲載しており、例年2月定例会におきまして当初予算案の参考資料としてお示しするとともに、市ホームページで公表しているところでございます。
収支見通しの作成に当たりましては、関係部局と調整の下、歳入面では景気動向や税制改正等を踏まえて、歳出面では過去の実績を初め、公共施設、インフラ整備の事業計画や、社会保障関係経費の伸び等を勘案して、それぞれ見込みを立てております。
当面の間は市税の減収等により収支不足が続き、臨時財政対策債の発行や財政調整基金の繰入れなどの財源措置が必要な厳しい見通しとなっているところでございます。
将来に負担を先送りしないという観点から、中・長期、少なくとも10年から15年の財政シミュレーションの策定を求めますが、担当部局の御所見をお聞かせ願います。
ご答弁(行政経営部長)
中・長期の財政の見通しといたしましては、第4次総合計画における財政運営の基本方針におきまして、計画期間中、令和10年度までの収支見通しをお示しいたしております。
その上で、毎年度策定する実施計画におきまして、社会経済情勢の変化や、新たな課題を踏まえた5か年の収支見通しを作成しているところでございます。
今は比較的やりくりができている吹田市も将来の変化、トレンドを予測しておくことで、大きな事業を実施していくに当たって将来への負担が増すことへの対策につながると考えます。
他市では、30年の財政シミュレーションを策定しているところもあります。長期の少子高齢社会における財政規模を明らかにするとともに、課題を整理し、提供可能な行政サービスの範囲を明示することで、今後の施策を検討する判断材料とするためにも長期スパンでの見通しの策定を御検討いただきたく思います。
また、第4次総合計画における財政運営の基本方針の収支見通しについて、市のホームページで公表されておりますけれども、議員でもちょっと探しにくいというところにありますので、市民の方でもすぐ見つけられるような場所に配置して堂々と公表していただきたく思います。これは要望です。