組み体操 トラストフォール

少し前になりますが、本年も市内の学校では運動会が行われました。
運動会というのは、子供たちや保護者の方だけでなく、地域の方々から非常に楽しみにされ、期待されている学校行事の一つであります。

その運動会でも花形とされてきた組み体操。
アクロバティックなものなど大技をクライマックスに用いることが多く、教員の指導成果として観覧者の評価が大きいのも特徴であります。

府の教育庁からからは、本年7月以降の組み体操において「両足が地面に設置していない児童生徒の上に乗る技については実施しない」ようにと制限がかかり、ピラミッドやタワーと言われるものは中止となりました。

しかし、それに取って代わる技を実施する学校も出てきました。
それは、「トラストフォール」と言いまして、別名：人間起こしと呼ばれるものです。

トラストフォールとは、数人の土台の上に1人が立ち、後ろ向けに倒れて土台が受け止め、そのあと投げるように起こす技です。

【YOUTUBE トラストフォール(人間起こし) By Yutaka Nishiyama様の動画】
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運動会の組み体操で、このトラストフォールという技を本市で実施されている小学校が12校あったそうです。（中学校は組み体操を実施しておりません。）

私は組み体操の実施を否定しているわけではございません。

組み体操は集団で一つの作品をつくり上げ、達成感や連帯感を育むことができるものでありますが、トラストフォールという技は2016年度から去年までの3年間で頭部や頚部を負傷するなどの事故が全国で145件確認されております。
このような危険な要素を含むアクロバティックな技の実施について、怖がる生徒を無理やり参加させるなど、組み体操が生徒の自主性とは異なるいわゆる教員の「作品」となっていないか心配しているわけであります。

他市で事故発生時には状況について、教員らの保身のために、学校側の責任が軽くなるように意図的に工作しているケースもあると聞いております。

組み体操に限らず、成長期にある児童や生徒が教育の一環で大きな事故や負傷・そして後遺症が残る等の予後不良などあってはならない事であります。

子供の安全が第一であるという共通認識を持ち、重大インシデントを招かない為にも必ず適切な指導をお願いしたく思います。