令和2年11月定例会 代表質問 [いじめの重大事態に係る調査結果の公表の取扱いについて]

令和2年(2020年)11月定例会 代表質問

以下、議会で質問した内容と、答弁いただいた内容を記しております。

いじめの重大事態に係る調査結果の公表の取扱いについて

令和元年9月のいじめによる不登校重大事態について、事案や調査結果の内容についての報告や説明は控えるとありましたが、文部科学省のいじめの重大事態の調査に関するガイドライン第8[個人情報の保護]では、「調査報告書における学校の対応や、学校に対する批判に係る記述を個人情報と併せて不開示とした場合、学校が事実関係を隠蔽しているなどと、外部からの不信を招く可能性がある。」とあります。
また、「学校の設置者及び学校は、いたずらに個人情報保護を盾に説明を怠るようなことがあってはならない」と国のガイドラインにありました。
私の解釈は、国のガイドラインに沿ったというのであれば、個人情報に当たらない部分に関しては内容を開示すべきと考えます。
なぜ開示できないのか、そして、報告や説明も控えることになったのかをお聞かせ願います。

ご答弁(教育監)
いじめの重大事態に関する調査結果を公表するか否かについては、国のガイドラインにおいて、学校の設置者及び学校として、事案の内容や重大性、被害児童、生徒・保護者の意向、公表した場合の児童、生徒への影響等を総合的に勘案して、適切に判断することとされております。
当該事案は、これまで、関係法令や国のガイドラインに沿って対応を行ってきたものであり、今回、被害児童、保護者の意向等を踏まえ、調査結果を公表、開示しないこととしたものでございます。
また、市民の代表者である市議会議員への報告は、市民に対する公表と同様の意味合いがあるとの市としての認識から、事案や調査結果の内容についての報告や説明は控えさせていただきました。

何が起きてどういった処置がなされたのか、具体的な中身を知らなければ、議会としては検証もできず、再発防止の検討も、教訓として生かすための知恵を絞ることもできませんが、教育委員会や学校の現場としては、この件をどう処理するつもりなのか。
また、その反省点や教訓はどのように生かしていくのかを具体的にお示し願います。

ご答弁(教育監)
当該事案は、国のガイドラインに基づく手続を終えたところであり、その調査結果において、対応に係る問題点が明らかにされるとともに、取り組むべき内容が提言として示されております。
これらを踏まえ、学校、教育委員会において、再発防止に向けての取組を進めているところでございます。
今後も引き続き、いじめ防止に関連する施策や取組をプロジェクトとして位置づけたすいたGRE・ENスクールプロジェクトを進めることで、いじめの未然防止、早期発見、早期対応に努めてまいります。

ほぼゼロ回答です。

テンプレートのような答えが毎度おなじみで出てくるのですが、結局、何をどうしていくという具体的なことには触れませんでした。
取り組むべき内容の提言も中身も知らされませんでした。
本当にこれでいいのかというのは思います。
これだけでは到底納得のいく答弁ではありませんので、こちらも引き続き、(橋本議員の)個人質問でお伺いしていきます。

当該案件は、7月9日に市長報告、10月23日に調査結果を報告しないと決定、そして11月19日に、各議員に、結果だけではありますが、報告がありました。
議員への報告のこの絶妙なタイミングは、教育長の今任期の節目(R2.12.23)を見据えた配慮とも取れますが、これらの日程に至った経緯をお教え願います。

ご答弁(教育監)
当該事案は、調査終了後、被害児童、保護者等への調査結果の情報提供、調査結果に係る所見後、市長への報告に添えることができる旨の説明やその意向の確認、それらを踏まえた市長への報告、調査結果を公表するか否かについての意向の確認など、国のガイドラインに沿って対応を行ってまいりました。
こうした手続を順次、丁寧に進めてきたことから、この時期での報告となったものでございます。

市長への報告まで時間がかかったというところは理解したとしても、そこから4か月は、さすがに長いなという気がします。

市長推薦で今の教育長が就任されましたが、これまで度重なるいじめ重大事態があり、教育委員会の抜本的な見直しもされぬまま、今任期が終わろうとしております。
また、教育委員会の人事権の移譲に関しても、市と教育委員会とでは互いの温度差も感じられました。
市長肝煎りで選ばれた教育長の下で、教育環境の改善が見受けられず、子供が不利益を受けるようなことが繰り返されております。

教育長にお伺いします。

3年間教育長をお務めになられて、まずは今任期を終えようとするこのタイミングで、問題点や課題点や反省点などをどのようにお考えでしょうか。
これから、教育委員会、そして教育長は、これらの教訓をどう生かしていくべきなのか、お示し願います。

ご答弁(教育長)
まず、当該案件の議員への報告につきまして、教育長への配慮など全くありませんと断言しておきます。
本市で生起いたしましたいじめの重大事態を受け、私はこれまで深い反省に立ち、いじめを絶対に許さない体制づくりに取り組んでまいりました。
全ての教職員がいじめに対して意識やアンテナを高く持ち、組織での対応を徹底すること、体制を強化し、子供たちを見守る複数の目を確保すること、効果的な教職員研修を実施すること、子供たちが主体的に学ぶことのできるいじめ予防授業を全校で実施することなど、学校、教育委員会、市が一丸となり、すいたGRE・ENスクールプロジェクトとして、様々な施策や取組を進めてきたところでございます。
今年度、全小・中学校54校を訪問する中で、いじめについて、以前より迅速に対応していると感じている次第です。
まだまだ道半ばではございますが、今後も引き続き、これらの取組を着実に進めることが、教育委員会としての使命であり、責務であると考えております。

問題点とか課題点の部分に関してはあんまり触れられておらず、反省点なども特に我々が考えている部分とはかなりずれた部分をお持ちのようでありました。

市長が教育長を任命するということは、それだけ重たい責任があると考えます。
次の教育長の候補が最適任者かどうか、議会側には判断する暇も与えられず、期限ギリギリで滑り込みとなることに理解できません。
優秀な候補者が複数人いて悩んでいるというなら結構なことではございますが、そうではなく、成り手がいなくて、もしも消去法に時間を割いていたというなら、これほど不幸なことはありません。

教育長の人選は議会の同意をもって任命されることになりますが、もちろん議会にも責任が生じるわけであり、適正を判断できる機会を事前にしっかりと設けるべきであります。

また、教育長の選考方法も見直していくべきではないかと考えます。

新教育長制度となり、吹田市初めての教育長を後藤市長は任命されました。
首長が直接教育長を任命することにより、その任命責任が明確化されたわけであります。教育長は教育委員会の事務を執行し、事務局を指揮監督されてきました。

最後に市長にお伺いします。

教育長を任命された市長は、現教育長が今任期を終えられようとしている今、どのような評価をされておりますでしょうか、お答え願います。

ご答弁(市長)
評価という言葉にもいろいろな意味があると思います。
教育長という職責は、教育委員会の長として組織の長です。
個人で全てを動かすというものではありません。
それは、部長もそうですし、私も、組織のトップとして、全体の責任を負っております。
そういう意味では、この任期中、教育委員会のトップとしてしっかりと仕事をしていただき、改革に手をつけていただいた、そのように考えております。

市長の評価としては頑張ったというような、比較的印象がよかったというふうに受け止めましたが、我々はそうは感じておりません。

問題を理解いただけてないのではないかと感じております。

再任・新任にかかわらず、次の教育長の所信表明では、吹田市で度重なるいじめの重大事態について、また、教育委員会の改革、市長部局との連携などについてもお聞かせいただけるものと思っております。

この投稿について、「笑いも起きない記事だわ」と思っている人が多いみたいですね。参考にします!(^^)
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