高齢者の定義引き上げだけでは足りないウェルビーイングへの道

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政府は5月23日、経済財政諮問会議を開催し、ウェルビーイング社会の実現に向けた方策を議論しました。
この会議では、民間議員からの提案として、健康寿命が延びていることを踏まえ、高齢者の定義を5歳引き上げることを検討するべきだという意見が出されました。
さらに、全世代に対するリスキリングの推進も提言されました。

現在、政府は65歳以上を高齢者と定義していますが、この見直しが求められています。
また、若者の待遇改善や女性・高齢者の労働参加の促進を通じ、実質1%の経済成長を確保することが社会保障の持続に必要とされています。
このため、必要な政策を「新たな令和モデル」としてまとめるよう求められました。

岸田文雄首相は、「誰もが活躍できるウェルビーイングの高い社会を実現する」必要性を強調し、リスキリング強化の方策を6月に策定する経済財政運営の基本指針「骨太の方針」に盛り込む考えを示しました。

ウェルビーイングという概念は、健康、幸福、福祉を広く含むもので、1946年に世界保健機関(WHO)憲章で初めて使用されました。 WHO憲章では、「健康とは、単に疾病がない状態ではなく、肉体的、精神的、そして社会的に完全に満たされた状態」と定義されています。

ウェルビーイングには、「ポジティブな感情」「何かへの没頭」「人との良い関係」「人生の意義や目的」「達成」といった5つの要素(PERMA)が含まれます。 また、ギャラップ社の定義によると、「キャリア」「社会的な関係」「経済的満足」「心身の健康」「地域社会とのつながり」の5つの要素も重要視されています。

高村の考え

ウェルビーイングという概念は非常に深く、単に高齢者の定義を5歳引き上げることがウェルビーイング社会の実現に直接結びつくのかについては、私は懐疑的です。
ウェルビーイングは、健康、幸福、福祉を含む広範な概念であり、単なる年齢の引き上げだけではその本質に迫れないと考えます。

高齢者の定義を見直すことは、社会の現実に適応するために必要かもしれませんが、真のウェルビーイングを達成するためには、もっと多角的なアプローチが必要です。
例えば、健康寿命の延長だけでなく、全世代が心身ともに健康で満たされた生活を送るための環境づくり、社会的なつながりの強化、経済的な安定を確保する政策などが求められます。

また、リスキリングの推進は重要ですが、その効果が本当に全世代に行き渡るようにするためには、具体的な支援策や教育の質の向上が不可欠です。
単なる学び直しの機会を提供するだけでなく、それが実際の労働市場で活かされるような仕組みづくりが必要です。

ウェルビーイング社会の実現には、幅広い政策の連携と、市民一人ひとりが実感できる変化が重要です。
高齢者の定義を引き上げるという一つの提案だけではなく、多方面からのアプローチを同時に進めることが求められるでしょう。

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