令和8年2月定例会 個人質問 [2.行政サービス向上に向けたデジタル活用について]

目次

システム標準化の進捗、財政負担および効果検証

高村まさとし

自治体情報システムの標準化について、本市における「完了」の定義および想定時期を明確にお示しください。

あわせて、「現在の進捗率」「未対応分野とその理由」「想定される技術的・人的課題」「完了までの具体的な工程とスケジュール」について、可能な限り定量的にご説明願います。

担当部長

行政経営部長
システム標準化につきましては、対象全20業務の標準準拠システム本稼働をもって完了と考えており、国の基本方針に基づき、遅くとも令和12年度末を目標としております。

進捗状況ですが、今年度内に14業務が完了予定で、その他の6業務を「特定移行支援システム」として申請しています。
遅延要因として、全国で移行が進められていることによる人的資源不足がございます。
技術的観点では、クラウドサービスへの移行に係るノウハウ不足も課題でございます。

6業務のうち、国民健康保険及び後期高齢者医療は令和8年度末、障がい者福祉は令和9年度末、就学及び子ども子育て支援は令和10年度中に、それぞれ完了を想定しております。
国民年金は、事業者確保に課題があり具体的な予定は見込めておりませんが、期限内の移行をめざしてまいります。

今後とも、日々の各業務遂行に支障を生じさせることのないよう留意しながら、進捗に応じて工程等を適切に見直しつつ、着実に取組を進めてまいります。

高村まさとし

さらに重要なのは財政面であります。
標準化に係る総事業費について、現時点での試算額をお示しください。
あわせて、その算定の前提条件および国庫補助の見込み額、市負担額についてご説明願います。

また、標準化後の年間ランニングコストは現行と比較してどの程度の増減を見込んでいるのか、現時点での見通しをお示しください。

加えて、ガバメントクラウド利用料を含め、今後の運用経費が将来的に増加する可能性について、本市としてどのように見通しを立てているのか、ご説明願います。

担当部長

行政経営部長
まず、構築経費については、事業着手後、昨年度までの決算額と、今年度から次年度までの予算額との合算で、概ね41.5億円と試算しております。
元々市で負担してきた更新経費相当分など補助対象外経費もあるため、国補助は約22.0億円にとどまり、市負担が約19.5億円と見込んでおります。

次に、移行後の運用経費については、今年度中に移行完了となるシステム分の合計で、当初予算案に約8.8億円を計上しております。
移行前の約2.9億円から、保守委託料の増大やガバメントクラウド使用料等により3倍程度に膨らんでいるものであり、現在、国の「運用経費に係る総合的な対策」のもと、見積の精査等に取り組んでいるところでございます。

当面、未移行の業務システムに係る円滑かつ極力コストを抑えた構築に加え、運用経費抑制、国に対する財源確保要望に努め、市負担の縮減を図ってまいりたいと考えております。

高村まさとし

本市はこれまで独自に情報システムを構築し、運用してきましたが、国の方針に基づき標準化へ移行することとなりました。

そこで、本市として、この標準化により具体的にどのような効果が見込まれると認識しているのか、改めてお示し願います。

また、従来の運用と比較して、業務手順や職員の事務負担にどのような変化が見込まれるのか、ご説明ください。

あわせて、標準化に伴う財政負担に見合う効果をどのように検証していくお考えか、見解を求めます。

担当部長

行政経営部長
標準化の効果といたしましては、システム改修が、従来の各市個別対応から、標準仕様に基づく対応になるため、制度改正に伴う費用負担が軽減されること、特定事業者への依存度が低下し調達の柔軟性が向上すること、また、ガバメントクラウドの活用により、災害時の業務継続性が高まることなどが挙げられます。

これらにより、業務プロセスの改善が進めば、職員負担の軽減にもつながるものと考えております。

現在は、まずは移行の円滑な遂行と、運用経費増大に対するコスト抑制に優先的に取り組んでいるところでございます。
その進捗状況に応じて、市民サービスの向上や業務の効率化、セキュリティ向上など、効果の検証や最大化にも努めていくべきと認識しております。

高村まさとし

移行後の運用経費について、増加が見込まれるとのことですが、既存システムにおいても相応の経費が必要と考えると、単純な増減だけでなく、今後の全体最適の視点で検証していくことが重要であります。

標準化の効果として制度改正への対応の効率化や、業務継続性の向上が示されましたが、DXの推進により業務の効率化が進むのであれば、もちろん人件費の適正化にもつながるべきであります。

財政負担に見合う実質的な効果が確実に現れるよう、コスト抑制とあわせて具体的な検証を進めることを求めておきます。

生成AIの利活用の現状と今後の方針、学校現場における活用

高村まさとし

現在、国を挙げてデジタル変革が進められる中、生成AIの活用は行政運営の効率化と、質の向上を図る重要な政策手段の一つと認識しております。

本市における生成AIの活用について、現在の導入状況、活用している業務内容と利用範囲、効果測定されているものがございましたら、お示し願います。

また市民にどのような恩恵があるのか。
あわせて、今後の導入拡大や活用方針など、中長期的な方向性についてもお伺いいたします。

担当部長

行政経営部長
生成AIにつきましては、無料トライアルによる一部試行の後、有料版の全庁試行を経て、新年度以降も活用を継続してまいります。

現時点ではテキスト生成機能を、文書の作成・要約・校正、アイデア創出、資料分析等に活用している状況です。
昨年実施した職員アンケートでは、回答者120人の合計で、月約220時間近い業務削減効果が確認されました。
今後、各種規定等に係る問合せ対応効率化に向けた機能拡充を予定しております。研修機会も設け、効果を拡げてまいります。

生成AIを含むAI技術としては、本市でも、チャットボットや電話自動応答、給食献立作成、翻訳機など、業務効率化のみならず市民の利便性向上にも資するツールとして、活用が広がりつつあります。

業務効率化で生まれた時間をサービス向上に活用することも含め、市民の皆様への還元を念頭に、セキュリティや著作権等に係るリスクに留意しつつ、先進事例や技術動向について調査・研究してまいります。

高村まさとし

次に、学校現場における生成AIの活用について伺います。
教員支援、教材作成、校務の効率化に加え、授業準備や評価業務、校内文書作成等において、現在どのような活用が行われているのか、お教え願います。

また、児童・生徒の学習活動における生成AIの活用について、利用を認める範囲や、ルールの整備状況、情報モラル教育との関係、懸念される課題への対応について、現時点での基本的な考え方をお示しください。

あわせて、今後教育委員会として、生成AIの活用について具体的に検討している施策や方向性があればお示し願います。

担当部長

教育監
教職員の校務におきましては、ガイドラインにより活用のメリットやリスクを示したうえで、保護者向けの案内文書作成や複数教材の比較・検討、会議記録の要約等ができる環境を整えています。

また、児童・生徒の学習活動におきましては、学習用端末で活用できる生成AIを限定するとともに、生成AIの特徴や使用時の留意点について学習したうえで取り扱うこととしています。

今後、安全性・信頼性・教育的効果等を総合的に勘案しながら、デジタル・シティズンシップの考え方に基づき、生成AIを有効かつ安全に活用することができる児童・生徒の育成に努めてまいります。

高村まさとし

生成AIの活用は一定の成果が見え始めているようです。
今後は活用範囲をさらに広げ、更なる業務の質の向上と教育の充実へと、着実に結び付けて頂くことを期待しております。

手話言語条例の実効性向上に向けたAI手話通訳の活用

高村まさとし

令和5年に制定された手話言語条例は、手話を一つの言語として尊重するとともに、障害者が情報を取得し、円滑にコミュニケーションを図ることができる環境を整備するという理念を示したものであります。
とりわけ、手話を第一の言語とする聴覚障がいのある市民の皆様にとっては、その理念が具体的な施策として、どこまで実現されているのかが問われる重要な条例であります。
 
一方で、行政窓口での各種手続きや相談の場面において、その理念がどこまで具体的な形として実感できるものとなっているのかについては、なお検証と工夫の余地があるのではないかと感じております。
 
近年、AIを活用した手話通訳の技術が進展し、音声情報を手話映像へ変換する仕組みなども実用化が進みつつあります。
これらの技術は人的通訳を置き換えるものではなく、あくまで補完する手段として活用し得るものであります。
端末設置等により窓口や出先機関へ展開できれば、機動的な運用が可能となり、人的配置と比較して財政面でも導入しやすい側面があると考えます。
そこで以下、お伺いいたします。

高村まさとし

本市は、聴覚障がいのある市民の皆様とのコミュニケーションについて、現状の対応で十分なのか。
それとも、さらなる拡充が必要であると認識しておられるか。
また、当事者の方々の評価やご意見をどのように把握しておられるか、お教え願います。

担当部長

福祉部長
聴覚障がいのある方への窓口対応といたしまして、現状では、市役所本庁舎と総合福祉会館に手話通訳員を配置しているほか、コミュニケーション支援ボードの活用や筆談対応を行っております。

手話通訳員の確保に課題がある中で、様々な意思疎通支援を活用した環境整備が必要であると認識しております。

当事者の方々からは、手話言語等促進条例に基づく施策を進めていくための作業部会におきまして、窓口への耳マークや手話マークの設置などのご意見をいただいております。

高村まさとし

聴覚障がいのある市民の皆様が、事前予約や通訳者の手配を要することなく、必要なときに速やかに行政窓口で、相談や手続きができる体制が整っていますでしょうか?お答え願います。

担当部長

福祉部長
市役所本庁舎と総合福祉会館の手話通訳につきましては、事前予約は不要でございますが、手話通訳員が不在の時間もございます。
その他の出先機関につきましては、事前に予約していただく必要があり、課題があると認識しております。

高村まさとし

人的支援を基本としつつ、AIの手話通訳システムの有効性について、本市においても実証的な検討に着手されてみてはいかがでしょうか。
条例の理念をさらに前進させる観点から、前向きなご見解を求めます。

担当部長

福祉部長
ICT技術の活用は、手話言語等促進条例の施策推進方針におきましても今後の検討課題としております。
AI手話通訳システムを含め、どのようなICT技術が有用であるか、当事者のご意見をお伺いするとともに、他市での導入事例や実用性を調査してまいります。

高村まさとし

当事者のご意見を丁寧に伺いながら、実効性のある施策へとつなげていただくことを期待しております。

ICTサポーター及びヘルプデスク体制の最適化

高村まさとし

ICTサポーターおよびヘルプデスクは、GIGAスクール構想の推進に伴い、整備されてきた体制であり、教員支援の重要な役割を担ってきたものと認識しております。
一方で、端末整備から数年が経過し、現場のICT活用も一定程度定着してきている状況にあると考えます。
その上で、支援体制の最適化についてお尋ねいたします。

高村まさとし

ICTサポーター配置によって、教員の業務内容や授業運営にどのような変化が生じていると認識しているのか。

具体的には、ICT関連業務に要する時間の変化、授業準備時間の確保状況、授業におけるICT活用の状況など、どのような指標をもって効果を検証しているのかお示しください。

あわせて、GIGAスクール構想開始当初と比較して現場の支援ニーズがどのように変化しているのかを踏まえ、今後、配置体制や役割の見直しを検討すべきと考えますが、ご見解を求めます。

担当部長

教育監
ICTサポーターの配置により、校務におけるICT機器の有効活用が進むとともに、児童・生徒の個別最適な学び・協働的な学びを深めるための活用が広がっていると認識しております。

効果につきましては、委託業者から各校での支援状況について報告を受けるとともに、教職員へのアンケート等を活用しながら、教職員の業務負担軽減と校務・授業での有効活用を指標として検証しております。

また、GIGAスクール構想開始当初は、ICT機器の基本操作支援のニーズが中心でしたが、近年は校務の効率化や授業改善支援のニーズが高まっています。

教職員の働き方改革の推進と児童・生徒の主体的な学びを支えるICT機器の環境整備や有効活用など、様々な観点からICTサポーターが必要不可欠となっている状況を踏まえ、引き続き状況把握と効果的な配置に向けた取組を進めてまいります。

高村まさとし

一方、ヘルプデスクについては、年度当初の対応が逼迫しているとの声もあります。
繁忙期における対応件数や勤務時間等の実態をどのように把握しているのか具体的な数字をお示しください。

その上で、繁忙期に限定した人員強化や体制の柔軟な運用など、重点的な支援体制の強化を検討すべきと考えますが、教育委員会の見解を求めます。

担当部長

教育監
学校からヘルプデスクへの問い合わせ件数や内容については定期的に把握しており、繁忙期である令和7年3月から5月までの件数は、1,093件となっております。

年度末から年度当初にかけては、学習用端末約30,000台の新学年・学級の登録作業や、教職員の異動等に係る再設定・再配備に特に多くの時間を要していることから、作業の効率化・システム化なども視野に入れ、体制構築に取り組んでまいります。

高村まさとし

どちらとも具体的な答弁はありませんでしたが、
今後も現場の実態を丁寧に把握し、より効率的で効果的な支援体制となるよう、必要に応じて予算の見直しが図られるよう求めておきます。

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