文部科学省は、2025年度から中学校で使用される新しい教科書の検定結果を公表しました。この中で特に注目すべき点は、国が推進する「GIGAスクール構想」の一環として、生徒一人一人に配布されるデジタル端末の普及に伴い、教科書に二次元コード(QRコード)を掲載することでオンライン上の教材へアクセスできるようになったことです。特に数学教科書では、デジタル化が著しく進んでいます。
今回の検定で100点が合格し、技術・家庭科の1点が不合格となりました。一方で、社会の歴史分野では2点が検定決定「未了」となりました。これは検定内容が公表前に漏れたためで、文部科学省は情報漏洩の経緯を精査後、改めて合否を決定する予定です。
教科書には「主体的・対話的で深い学び」を促すためのQRコードが掲載されており、英語や数学などの教科書では、動画や統計資料、図形など様々なコンテンツがリンク先に用意されています。また、デジタルリテラシーやAIの利用に関する記述も盛り込まれており、現代社会の技術進歩を反映した内容となっています。
高村の考えは…
デジタル化が進む現代社会において、ネット・デジタルリテラシーの教育は非常に重要な課題です。
子供たちが健全な情報の使い方を学び、デジタル技術を有効活用するためには、ただ教材をデジタル化するだけでは不十分です。
教育現場では、先生方もこのデジタルシフトに対応できるように、共に学んでいく必要があります。
先生方がデジタルリテラシーを身につけ、新しい教育ツールを駆使できるようになることで、生徒たちはより豊かな学びの機会を得られるでしょう。
特に数学のような教科では、デジタル教材を用いることで、従来の紙の教科書では難しかった動的な内容の理解が進みます。生徒が自ら図形を操作することで、学習内容をより深く理解できるようになるのです。
しかし、ここで忘れてはならないのが、デジタルツールの使い方だけではなく、情報の見極め方も同時に教える必要があることです。フェイクニュースや誤情報が溢れる時代において、正しい情報を選び取るスキルは、生徒たちが社会に出てからも役立つ重要な能力となります。
最後に、デジタル教育の普及は、吹田市を含めた全国の自治体にとっても、大きな課題です。
私たちは、教育のデジタル化を通じて、子供たちの夢や未来を支えることができる社会を目指していかなければなりません。
そして、その過程で、教師も生徒も一緒に成長できるような環境を整えることが、私たちの使命であると考えています。