子どもたちの夢は時代の鏡。ネット配信者とエンジニアの人気がその象徴です。

記事の説明
学研教育総合研究所が行った最新調査「小学生白書・中学生白書・高校生白書2024」の結果が発表されました。この調査は、全国の小中高生とその保護者を対象に「将来なりたい職業」「習い事」「将来に対する意識」などについて行われたものです。
調査によると、小学生の「なりたい職業」1位は「パティシエ」で、特に女子では8年連続の1位という人気ぶり。男子は「ネット配信者」や「サッカー選手」がトップを争っています。近年急速に普及したYouTubeやSNSの影響もあり、「ネット配信者」という職業がすっかり身近なものになったことがうかがえます。
一方、中学生になると現実的な視点が少し強まるのか、1位は「会社員」。男子は「エンジニア・プログラマー」、女子は「看護師」が最も人気です。技術職や医療職など、安定や専門性を重視する傾向が見られます。
さらに高校生では「公務員」がトップに。男子は「エンジニア・プログラマー」が最も多く、女子は中学生同様「看護師」が人気です。プログラミング教育の浸透やDX(デジタルトランスフォーメーション)の影響で、IT業界に興味を持つ若者が増えているのかもしれません。
また、習い事に関しては小学生で「水泳」が圧倒的な人気。中高生になると「受験のための塾」が上位に入り、年齢が上がるにつれて勉強への関心が高まる様子が明らかになりました。高校生で「習い事はない」と回答した割合は69%と年々増えている点も特徴的です。
この調査は2024年11月にインターネットを通じて行われ、小学生1,200名、中学生600名、高校生600名の有効回答が得られました。子どもたちの夢や価値観が時代とともに変化していることをよく表しています。
高村の考え
今回の調査結果を見て、非常に興味深いポイントがいくつもありました。「ネット配信者」が小学生男子の1位になっているのは、ここ数年の流れを反映したもので、ある意味予想通りです。YouTubeやTikTokなどのSNSが生活の一部となり、成功したネット配信者がメディアでも取り上げられることで、職業としての認知度が飛躍的に高まったのでしょう。親世代が理解を深めつつある点も影響しているかもしれません。
一方で「エンジニア・プログラマー」が中学生男子、高校生男子の1位というのは、少し意外な印象を受けました。一般的に「エンジニア」という仕事は地味だと思われがちですが、それでも選ばれている理由を考えると、親や学校からの影響が大きいのではないでしょうか。最近はプログラミング教育が必修化されていることもあり、身近な存在になってきています。加えて、IT業界の高い収入や将来性が注目される中で、「手に職をつける」という価値観が広まってきたことも背景にあるでしょう。
また、中高生女子の「看護師」人気が高い点にも注目すべきです。医療系の仕事は安定性があり、人の役に立つという実感を得やすい職業です。特にコロナ禍以降、医療従事者の社会的な重要性が改めて認識されたことが影響しているのかもしれません。
高校生男子の「公務員」志望が1位というのも、現代らしい選択だと思います。かつての「夢を追いかける」ような志向から、堅実で安定した道を志向する傾向が増えているように感じます。これは時代の空気を象徴しています。
総じて、今回の調査は時代ごとの子どもたちの価値観や社会の変化が如実に反映された結果となっていて、とても興味深いものでした。これからさらにDXが進む社会で、子どもたちがどのような未来を描き、どんな道を選んでいくのか。引き続き目が離せませんね。