昔は当たり前だった学校プールも、今はその前提が大きく揺れているのではないかと思います。

記事の説明
兵庫県川西市は、来年度から市立小学校の水泳授業をすべて民間の屋内プールで実施する方針を決定しました。背景には、猛暑による授業中止の増加と、学校プールの老朽化という二つの大きな問題があります。
川西市では全16校が屋外プールを備えていますが、水泳授業ができる条件は厳しく設定されています。
・日本水泳連盟の「水温+気温=50度以上」
・文科省の「水温23度以上」
この条件を満たす6月中旬〜7月の限られた期間で、年間5回の授業を組んでいます。
しかし、この短い期間でも暑さ指数(WBGT)が31を超えると授業は禁止。
さらに昨年からは熱中症警戒アラートが出た時点で屋外活動は禁止という、より厳しい基準を導入しました。理由として、1999年に市内中学校で熱射病による死亡事故が発生したことが挙げられています。
結果として、水泳授業は「計画した半分も実施できない」年が増加。授業の質・安全性が確保できない状況を踏まえ、市は民間施設の屋内プールへ全面移行する決断に至りました。
民間施設では、
・天候に左右されない
・適切な水温管理
・安全対策が充実
といったメリットが期待されます。
高村の考え
老朽化した学校プールを前提に水泳授業を続けることは、もはや現実的ではありません。
維持管理にかかる膨大なコスト、猛暑で授業が成立しない現状、さらに教員の負担──これらを考えれば、外部施設を活用する方が合理的であり、教育の質を高める一歩だと私は以前から訴え議会でも取り上げておりますし、なんなら同じようなことを当ブログでも記事にしてきましたが、再度提起しておきたいと思います。
先ほども書いたように、私の過去の代表質問でも、公共プールや民間スポーツクラブの活用、さらには民間指導者の導入を提案してきました。
今回の川西市の決断は、まさにその方向性と一致しています。
外部施設の活用には大きな利点があります。
まず、財政面。
学校プールの改修や建て替えは莫大な費用がかかります。
一方で、民間施設を利用すれば維持管理コストを大幅に削減しつつ、整った設備のもとで安全な授業ができます。
次に、指導の質。
民間のインストラクターは専門知識と経験を持ち、児童にとってもわかりやすく楽しい授業となり技術の向上も期待できます。
教員の負担も軽減され、本来の教育業務に専念できる点も大きい。
そして、安全性。
移動に伴うリスクは確かにあるといえばあるのかもしれませんが、計画的な運用で十分にカバーできると思います。
それ以上に、屋内施設なら熱中症リスクを心配せず、水温管理も徹底されているという安心感があります。
さらに、授業の安定性。
屋外プールでは天候次第で授業が中止になりますが、屋内なら計画通り実施でき、季節にも左右されず、児童の水泳技能の向上にもつながります。
こうした多面的なメリットを考えれば、学校プールという昭和型の前提に固執するよりも、民間と連携した新しい水泳教育のモデルをつくる方が、合理的で持続可能な選択だと考えています。
吹田市でも、同様の課題が確実にやって来ます。
財政、設備、安全、教育の質──総合的に判断しながら、未来志向の水泳教育のあり方を議論し続ける必要がありますね。
決してコンコルド効果に陥らないように、本市行政・市教委には求めていきたいと思います。