高解像度競争の裏で、人間の目には意外な限界があるようです。

記事の説明
ケンブリッジ大学とMeta Reality Labsの研究チームが、人間がディスプレイの解像度をどこまで正確に判別できるのかを詳細に調査した結果、「ある距離を超えると、解像度の違いはほぼ認識できない」という興味深い事実が示されました。
研究では、ディスプレイの サイズ・視聴距離・角度・室内の明るさ・ピクセル密度 など、実際の視聴環境に近い複数の要因を掛け合わせ、「人間が“最も鮮明に見える”と知覚できる限界」を測定しました。
特に注目されたのは 50インチのディスプレイを視聴距離約3m(10フィート)から見るケース。
この条件下では、次の衝撃的な結果が出ました。
- 1440p と 4K の違いがわかる人:0%
- 1440p と 8K の違いがわかる人:ほぼ0%
- つまり3m離れると、1440p・4K・8Kがほぼ同じに見える
これは、網膜上の理論的な解像度ではなく、実際の「人間の知覚能力」を軸に測定された点が従来の研究と大きく異なります。
家電量販店で隣り合わせのテレビが“劇的に違って見える”のは、
・至近距離での視聴
・HDRや色処理、映像補正に違いがある
・展示用の高コントラスト映像が使われている
などの演出効果が大きく、解像度だけで差を感じているわけではないという指摘がなされています。
とはいえ、色深度やHDRなどの映像処理技術は確かに体感の差を生みます。
そのため「解像度が全て」ではなく、「処理技術が見え方を大きく左右している」というのが今回の研究で浮かび上がった重要な視点といえます。
高村の考え
前からなんとなく疑問に感じていた部分だったので、今回の研究結果はとても腑に落ちました。
家電量販店では4Kや8Kのテレビが劇的にきれいに見えますが、実際に家で視聴する距離を考えると「そこまで違うのか?」という感覚は確かにあります。
研究で示された“人間の知覚の限界”は、日常の感覚とも一致しているように感じます。
そう考えると、これまで「解像度が高いほど良い」と思われてきた価値観は少し見直す必要がありそうですね。
特に家庭で3mほど離れてテレビを見るなら、8Kを選ぶ意味はほとんどなく、むしろ映像処理技術や色再現性、HDR性能といった要素の方が体感的な満足度を左右するのだと思います。
という事を書いておきながらですが、3メートル離れて観れる環境って日本ではどうなんやろか?笑
それを言い出すとこの記事の面白さが欠けるので、そこは置いといて…。
技術は進歩する一方で、人間の目には限界があります。
だからこそ、「数字の大きさ」だけで判断するのではなく、実際に自分が使う環境でどこまで違いがわかるのか、そこを基準に考えることがより合理的だと感じました。