本日、吹田市議会における令和6年度分の決算委員会の採決が行われました。
討論時には、我が会派を代表して林やすひろ議員が意見を述べ、賛成の立場を表明しました。
■ 19億円の赤字決算と、議会を経ずに行われた予算流用問題
今回の決算は、約19億円の赤字決算という厳しい内容となりました。
また、監査でも指摘があったようですが、議会の承認を経るべき予算の流用が1件発生しており、これは議会の権能を軽視する由々しき事態であると、私たちの会派としても分科会の段階から強く指摘を続けてきたところです。
地方自治体において「説明責任」と「財政規律」は行政運営の根幹です。
この点については、今後同様の事態が生じないよう、執行部には再発防止策を求めてまいります。
財政の厳しさは続きますが、こうしたときこそ「市民に信頼される議会」として、監視と提案の両輪で市政運営に臨むことが重要です。
以下、林やすひろ議員による討論内容の全文を掲載いたします。
大阪維新の会からの意見 全文
認定第1号、令和6年度吹田市一般会計歳入歳出決算認定について、大阪維新の会を代表して、意見を申し述べます。
まず前提として、令和元年度の決算常任委員会において、「政策的な経費の取扱いについて」という提言がなされております。
その中で、政策的な判断を要する新たな事業を行う際には、他の予算から流用するのではなく、しっかりと議会に対して予算案を提出し、議論を経て実施すべきだという意見が示されておりました。
しかしながら、今回の令和6年度決算においては、危機管理室が輪島市支援のために派遣した職員の旅費を他の予算から流用しており、この点については、金額の大小の問題ではなく、議会軽視とも受け取られかねない、極めて遺憾な事態であると考えます。
このような運用は、議会と行政との信頼関係を損ねるものであり、今後は二度とこのようなことが起こらないよう、強く求めておきます。
一方で、令和6年度の予算には、私ども会派としてこれまで要望してきた、給食費の保護者負担の無償化などの事業も一定反映されており、市民生活を支える取組として評価できる点もあります。
ただし、財政調整基金を19億円取り崩すという状況は、決して看過できるものではなく、財政運営として極めて厳しい局面にあると認識しております。
いま重要なのは、来年度の予算編成です。
我が会派としては、今後上程されるであろう令和8年度予算案を注意深く見ていくとともに、令和7年度の決算が今回のような状態にならぬよう、より一層注視していく考えであることを予めお伝えしておきます。
その上で、最も重要なのが、後藤市長が今任期の中で、どのように財政を立て直すのかという点であります。
ここが、吹田市政の将来を左右する最大のカギだと考えます。
9月定例会の代表質問でも、会派代表として私から意見を申し述べさせていただきましたが、改めて申し上げます。
3期10年にわたり本市の舵取りを担ってこられた後藤市長、並びにご一緒に市政運営を担っておられる両副市長に対し、いま、市民は吹田の未来を託しております。
その重い責任を決して裏切ることなく、また、目の前の課題解決にとどまらず、5年、10年先を見据えた持続可能な市政運営を、ぜひとも進めていただくよう強く要望いたします。
以上を踏まえ、数々の問題点や改善を要する点を厳しく指摘したうえで、令和6年度の決算については、賛成とさせていただきます。