「維新が保健所職員を減らした」「そのせいでコロナ対応ができなかった」——こうした声がSNS上等で拡散されています。
しかしながら、これらの主張は客観的事実に基づいていません。
今回は、数字と制度に基づいて冷静に分析し、大阪の皆さまに正しい情報と背景事情をお伝えしたいと思います。
■【実は増えている:維新10年で保健所職員数は微増】
まず、最も大切な事実からお伝えします。
大阪維新の会が府市政を担ったこの10年で、人口10万人当たりの保健所職員数、保健師数、助産師数はいずれも増加しています。
具体的には、2007年時点と2020年時点を比較すると、いずれの指標も横ばい〜微増となっており、減少傾向は見られません。
つまり、「維新が保健所職員を削減した」というのは、完全な事実誤認です。
■【衛生行政職員数が減ったという主張の誤解】
中には「衛生行政職員が減った」と指摘する声もありますが、これには背景があります。
実際には、ごみ収集や焼却に関わる職員が、八尾市などと共同で設立された一部事務組合へ移籍したことによるものであり、これは医療・保健分野の職員数とは無関係です。
あくまで保健所・保健師・助産師といった医療体制を担う職種に関しては、職員数は維持または増加しています。
■【「人口比で少ない」は本当に問題なのか?】
「全国平均より人口あたりの保健所職員が少ない」との主張もよく見られますが、これも人口分布と都市構造を無視した議論です。
一般に、人口密度が高く、可住地面積が狭い都市部では、スケールメリットにより少ない職員数で対応が可能です。
東京や大阪などの大都市では、地方と比べて人口当たりの職員数が少なくても、実際には十分な体制を確保できているのが現実です。
他の大都市(東京、名古屋、横浜など)と比較しても、大阪の保健所職員数は同等か、むしろ上回っているケースもあるのです。
■【地域保健法による保健所移管は「削減」ではない】
さらに、大阪府所管の保健所が5カ所、中核市に移管された(平成24年度〜令和2年度)ことで、保健所数や職員数が減ったように見えることもあります。
しかしこれは、他の記事でも書きましたが、法律(地域保健法第5条)に基づく制度移管であり、「保健所を削減した」わけではありません。
役割が府から中核市に移っただけで、大阪府下全体としての保健体制が縮小された事実はないのです。

■【今後も体制強化へ:保健師の定員増も決定済み】
大阪府では、今後さらに保健師の定員を増やす方針を打ち出しており、体制強化の方向性は明確です。
コロナ禍を通じて得た教訓を踏まえ、行政として責任ある対応がなされていることは、もっと評価されるべきでしょう。
また、日々、現場で尽力する保健所職員や市町村職員の皆さまの努力によって、大阪の医療・健康行政は支えられています。
その誠実な努力に敬意を表したいと思います。
■【結論:維新が保健所職員を減らしたという主張は“事実ではない”】
SNSなどで拡散される「維新が保健所職員を削減した」との情報は、制度の理解不足または意図的なミスリードによるものです。
- 維新政権下で職員数は微増
- 大都市特有の人口密度と集約性
- 法制度による移管を削減と誤認
- 今後も定員増で体制強化
こうした事実を無視した一方的な批判が市民の不安を煽ることは、許されるものではありません。
大阪の医療行政を守るために必要なのは、冷静で根拠ある議論と、現場への正当な評価です。