本日、財政総務常任委員会において、吹田市手数料条例の一部改正について審査しました。
いろいろ議論はありましたが、文教市民常任委員会でも使用料の改定案が審査されましたので、ちょっと以下にまとめてみたいと思います。
令和6年11月定例会における手数料および使用料の改定内容は以下の通りです。
1. 手数料の改定内容
改定の対象は、税務部市民税課が取り扱う証明書の手数料です。
以下の証明書の交付手数料が引き上げられます。
📌 対象業務
- 納税証明書および市民税、府民税、森林環境税の課税証明書
- 現行料金:1件あたり 250円
- 改定後の料金:1件あたり 300円
- 固定資産税および都市計画税の課税に関する証明
- 現行料金:1件あたり 200円
- 改定後の料金:1件あたり 300円
🕒 施行日
令和7年4月1日から施行されます。
🏛️ 2. 使用料の改定内容
今回の改定では、都市魅力部 文化スポーツ推進室が管理する各種施設の使用料が大幅に見直されます。
ここでは、主な改定内容を施設ごとにご紹介します。
🏊 1. 吹田市民プール条例
- 改定内容
- トレーニング室の使用料が、1時間あたり100円 → 150円 に引き上げられます。
- 施行日:令和7年4月1日
🏋️ 2. 吹田市民体育館条例
- 改定内容
- 第1体育室、北千里市民体育館、目俵市民体育館の使用料が改定されます。
- 個人使用の料金も改定され、
- 小中学生:1時間50円 → 70円
- 一般:1時間100円 → 150円
- 施行日:令和7年4月1日
🎭 3. 吹田市文化会館条例
- 改定内容
- 大ホール、中ホール、小ホールの使用料が1.2倍相当に引き上げられます。
- 今回から市内料金で表示されます。
- 施行日:令和7年10月1日
🥋 4. 吹田市立武道館条例
- 改定内容
- 専用使用料が1.28倍に引き上げられます。
- 個人使用料は1.5倍に引き上げられ、時間単位の料金制に変更されます。
- 施行日:令和7年4月1日
🏟️ 5. 吹田市立総合運動場条例
- 改定内容
- トラックの使用料が1.47倍に、フィールドの使用料が1.25倍に引き上げられます。
- 個人使用料も改定され、
- 小中学生:1時間50円 → 70円
- 一般:1時間100円 → 150円
- 施行日:令和7年4月1日
🎨 6. 吹田市立市民ギャラリー条例
- 改定内容
- 使用料が1時間600円に変更され、これまでの「午前10時から午後7時までの一括料金」から、1時間単位の料金制に変更されます。
- 施行日:令和7年4月1日
⚽ 7. 吹田市立スポーツグラウンド条例
- 改定内容
- コスト計算に基づく料金の見直しが行われ、施設の維持管理費用を反映した料金に改定されます。
- 施行日:令和7年4月1日
🧒 8. 吹田市留守家庭児童育成室条例
- 改定内容
- 使用料がコスト計算に基づき見直され、改定されます。
- 施行日:令和7年4月1日
🔍 3. 改定の背景と目的
吹田市では、受益者負担の公平性を確保するため、使用料や手数料の4年ごとの見直しが行われています。
今回の改定では、コスト計算に基づく見直しが行われ、施設の維持管理に必要な費用や他市の料金と比較しながら、料金が算定されました。
特に、手数料や使用料が1.2倍から1.5倍程度の範囲での改定が多く見られます。
これにより、行政サービスのコスト負担が適正化され、財政の健全化が図られるというものらしいです。
🕒 4. 施行日まとめ
対象 | 施行日 |
---|---|
手数料関連(税務) | 令和7年4月1日 |
文化会館使用料 | 令和7年10月1日 |
その他の使用料 | 令和7年4月1日 |
🗣️ まとめ
今回の手数料・使用料の改定では、納税証明書の手数料や市のスポーツ施設・文化施設の使用料が改定されます。
特に、小中学生や一般市民が利用される施設の利用料が引き上げられたため、市民の生活に少なからず影響を与える内容となっています。
施行は令和7年4月1日からが多く、利用予定のある方は、料金が変わる前に確認しておきましょう。
議会の最終の討論と採決は12月20日ですので、正式にはこの日に決定いたします。
改定内容について
令和6年11月定例会において、吹田市の手数料や使用料の改定が行われました。これは、受益と負担の公平性を図るための見直しとして実施されたものです。
今回の改定では、税証明書の発行手数料や、文化スポーツ施設の使用料が変更され、令和7年4月1日から順次施行されます。
まず、税務関連の手数料については、次のような改定が行われました。
- 納税証明書や市民税・府民税・森林環境税の課税証明書は、これまで1件あたり250円だった手数料が、300円に値上げされます。
- 固定資産税や都市計画税の課税証明も、1件200円から300円に値上げされます。
一方、文化・スポーツ関連の使用料も幅広く改定されました。
例えば、吹田市民プールのトレーニング室の使用料は、1時間100円から150円に引き上げられます。
さらに、吹田市立総合運動場や吹田市立武道館といった施設の使用料も全般的に1.2倍から1.5倍程度に値上げされました。
今回の改定では、すべての手数料・使用料が一律に上がるわけではありません。
受益と負担のバランスを考慮し、施設の維持管理費用や経済的な変動を考慮した結果として、負担額が上がるものもあれば、据え置きのものもあります。
特に、施設の管理費用や人件費の高騰が背景にあるとされています。
高村の考えとしては
今回の手数料や使用料の改定は、人件費の上昇や物価高騰を受けたものであり、受益者負担の考え方からすれば、一定の理解は必要だと思います。
市民サービスの維持には、その費用をどこかで賄う必要があり、使用者に適正な負担を求めるのは行政運営の基本ともいえるからです。
しかし、私が気になるのは、すべてが一律に値上げされていることです。改定理由の一つに「コスト計算」が挙げられていますが、負担が上がるものがあれば、その計算式で逆に負担が下がるものがあっても良いはずです。
特に、デジタル技術を活用できる分野では、コストが下がる可能性が高いと思います。
例えば、税証明のコンビニ交付が良い例です。
コンビニでの交付は、窓口での職員対応が不要になり、人的コストはゼロに近づきます。(細かい業務は多岐にわたり存在するため0にはなりませんが)
コストは低く抑えられているにもかかわらず、今回は値下げをせず据え置きとなりました。
こうしたデジタル化の成果が市民に還元されないのは、行政の進め方としては不十分だと感じます。
デジタル化のメリットは、安くて速いサービスを提供できることなのですから、ここに価格インセンティブを設けて、窓口からの移行を促す仕組みを考えるべきだと思います。
できれば、子どもたちや若者が利用する施設については、減免措置などもあったらいいなぁとは思いますけどね…。
最後に、吹田市のデジタル化の取り組みについても触れておきます。
私は、吹田市が進めるデジタル行政の改革には大きな期待を抱いていますが、今回の改定ではその視点が十分に活かされていないように思います。
デジタル化で削減できたコストが市民に還元されてこそ、行政改革の効果が実感できるものです。
これが単なる値上げだけの話にならないよう、今後の議論の中でもぜひDX推進と改善について議論していきたいと思います。