岡山県PTA連合会の解散は、他府県のPTA連合会・PTA協議会にとっても他人事ではないと感じました。
役員を上位組織に出すことへの負担や、会費に対するメリットがないという問題は、現代のPTA連合やPTA協議会などの組織全体に広がる共通課題です。
時間的・金銭的コストが増える一方で、恩恵を実感できない状況では、退会する団体が続くのも当然かもしれません。
関連記事の説明
岡山県内のPTAが加盟する「岡山県PTA連合会」が、今年度末で解散することが決まりました。 これは都道府県レベルの初の事例となります。
解散の理由は、加盟団体の退会が相次ぎ、組織の維持が困難になったためです。
県P連は1948年に設立され、保護者や教職員が会員となり、様々な研修や功労者の表彰、保険事業などを行ってきました。
ピーク時の2008年度には、岡山県内の21郡市すべての連合会が加盟し、約18万人もの会員がいました。
しかし、翌年度から退会が増加し、今年度はわずか5団体・約9千人まで縮小。
退会の理由として、役員を出すことへの負担や、会費に見合ったメリットが感じられないことが挙げられています。 運営資金は会員からの年会費によるもので、2008年度には30円だった会費を130円に値上げしても財政難を避けられず、今年度をもって解散に至りました。
県P連の会長は、会員減少を防げなかったことを謝罪し、協力に対する感謝の言葉を述べています。
高村の考え
岡山県PTA連合会の解散は、他地域にとっても他人事ではないと感じました。
役員を上位組織に出すことへの負担や、会費に対するメリットの不足という問題は、現代の地域PTA全体に広がる共通課題です。 時間的・金銭的コストが増える一方で、恩恵を実感できない状況では、退会する団体が続くのも当然かもしれません。
今後、他の都道府県でも同様の現象が起こる可能性が十分にあります。
特に、地域社会や家庭環境の変化、少子化により、PTA組織自体の存在意義が問われる時代に入っていると考えます。 上位組織の機能を見直し、会員にとって具体的な利益を提供するか、あるいは、新たな形での協力関係の構築が必要でしょう。
このままでは、PTA組織全体が縮小し、最終的に解体に至る事態が増えるかもしれませんね…。