フィンランドの最新研究が明らかにする学習困難児へのICT介入法

フィンランドはデジタル先進国として知られており、1990年代から教育現場でICT(情報通信技術)の整備が進められてきました。
最近では、フィンランドの国立大学学習で、困難を抱える子どもたちへのICTを用いた支援についての研究が行われているそうです。
以下に詳細を紹介したいと思います。

目次

記事の説明

フィンランドでは「学習障害(Learning disabilities)」ではなく「学習困難(Learning difficulties)」という用語を使います。
これは、社会モデルに基づいたインクルーシブ教育の一環で、広く学習に困難を感じる子どもたち全体を対象としています。 この背景には、学習障害に限らず、さまざまな学習の難しさに対する理解と支援を深める考えがあります。

日本を含む世界各国でも、学習困難に対する支援や介入方法が研究されてきましたが、その効果には個人差があり、一部の子どもには効果的であっても、他の子どもには効果がない場合があります。
このような現状を踏まえ、フィンランドのInterLearnプロジェクトでは、さまざまな要因と介入方法の関係を包括的に調査しています。

具体的な例として、読み困難(Reading difficulties)がある子どもたちへの介入研究があります。 特別支援教員が協力し、3年生と4年生の児童を対象に13週間のプログラムを実施しています。
このプログラムには「Lukukupla」という読み課題を行うゲームが使われており、子どもたちは楽しみながら読みのスキルを向上させることができます。

プログラムでは、週に1回、子どもたちが集まって読み課題を行います。
例えば、1分間でどれだけ正確に読めるかを測る「1分読解課題」などがあります。
子どもたちはこれを繰り返すことで、自分の進歩を確認できるようになっています。

また、家庭学習や自主学習でもICTツールを使って学習を進めます。
「Lukukupla」ゲームは、子どもたちの読み能力に合わせて進行し、楽しく学べるよう設計されています。

しかし、ICTツールの使用には注意が必要です。 過度な使用が集中力や学習力の低下を招く可能性があるため、バランスを取った活用が求められています。
一方で、ICTツールは効果的に使えば、学習へのモチベーションを高め、個々の子どものニーズに応じた学習支援が可能です。

このプロジェクトの目的は、介入効果に影響を与える情動的要因や環境要因、教師の要因を明らかにすることです。 これにより、より効果的な支援方法を見つけ出し、学習困難を抱える子どもたちが適切な支援を受けられるようになることが期待されています。

高村の考え

フィンランドの「学習困難児への介入」研究は、非常に興味深い取り組みです。 特に、日本とフィンランドの教育現場におけるICTの活用方法や支援体制の違いが際立っています。
フィンランドでは「学習障害」ではなく「学習困難」という広い視点でアプローチしている点が印象的です。

フィンランドのインクルーシブ教育は「社会モデル」に基づいており、学習困難のある子どもたちが適切な支援を受けられるように工夫されています。
特別支援教員の役割や、ICTツールを用いた学習方法は、日本の教育現場にも参考になるでしょう。

一方で、ICTツールの使用には賛否があるのも事実です。
過度な使用が集中力や学習力の低下につながる可能性があるという懸念は、私は少ないとは思っていますが、無視できないでしょう。
そのため、ICTツールの利点を活かしつつ、効果的な活用方法を模索する姿勢が重要です。

このプロジェクトの成果がどのようなものになるのか、今後の発展が楽しみです。
特に、介入効果に影響を与える要因を明らかにすることで、より効果的な支援が可能になるでしょう。
日本でも、このような研究を通じて、学習困難を抱える子どもたちが適切な支援を受けられるようになることを期待します。

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