携帯電話の普及により友人の電話番号を暗記する必要がなくなり、デジタル社会の進展で郵便番号を書く機会が減ってきています。これにより、脳の記憶リソースを他の重要な情報に使うようになったのかなと思います。
記事の説明
7月23日は「文月(ふみづき)のふみの日」でした。
この日を迎えるにあたり、手紙やはがきの書き方を知らない子どもたちが増えていることが話題となっています。
日本郵便は、2010年から全国の小中高校で「手紙の書き方体験授業」を支援しており、この活動を通じて子どもたちに手紙の良さを伝えています。
例えば、17日に大阪府富田林市の市立大伴小学校で行われた授業では、1年生の教室で郵便番号の仕組みや宛名の書き方を学びました。
子どもたちは実際に宛名をなぞり、メッセージを書く体験を通じて、手紙を書く楽しさを知りました。
授業の最後には、本物のはがきに宛名を書く体験も行われ、子どもたちは苦労しながらも楽しそうに取り組んでいました。
この取り組みは、SNSが発達し、短文やショートメッセージに慣れている子どもたちにとって、手紙を書く静かな雰囲気を体験する貴重な機会となっています。
2023年度には、全国約1万3千の小学校が体験授業に参加し、手紙の良さを再認識しました。
しかし、調査によると、自分の住所を正しく言える小学6年生は、2011年度の約87%から2023年度には約57%に減少し、郵便番号を正確に言える小学6年生も、2011年度の約78%から2023年度には約32%に減少しました。
これは、年賀はがきを出さない児童の増加とともに、手紙やはがきの重要性が低下していることを示しています。
高村の考え
確かに、デジタル社会が進むにつれて、郵便番号を書く頻度が圧倒的に減った気がします。
もっというと、友人の電話番号なども何人分も暗記していましたが、携帯電話が普及してから覚える必要がなくなり、自分の電話番号しか覚えなくなった。
これを単に脳の劣化や記憶力の低下と見るのは、論理的に考えて誤りだと私は思います。
人間の脳は、必要な情報を優先的に記憶し、不要な情報は排除するように設計されています。
デジタルデバイスの普及により、電話番号や住所などの情報を記憶する必要がなくなり、その分、他の重要な情報に脳のリソースを割り当てることができるようになったのです。
これは、記憶力の低下ではなく、効率的な情報処理の結果だと思うのです。
便利になった世の中で、さらにペーパーレスという流れの中で、手紙やはがきの重要性が低下するのは当然のことだと思います。
しかし、手紙にはデジタルメッセージにはない独特の温かみや人間らしさがあります。
体験授業を通じて、子どもたちが手紙を書く楽しさや受け取る喜びを知ることは、とても価値のあることです。
これにより、手紙文化の良さが次世代に引き継がれていってほしいと思います。