令和3年11月定例会 代表質問 [指定管理・外郭団体・市職員の再就職について]

令和3年(2021年)11月定例会 代表質問

[新型コロナウイルス関連について / 財政について / DXについて / パスポートセンターについて / 市民サービスコーナーについて / 児童虐待について / 健都の残地について / 市立吹田市民病院の旧病院跡地について / 中の島公園について]

以下、議会で質問した内容と、答弁いただいた内容を記しております。

指定管理・外郭団体・市職員の再就職について

まずは、吹田市開発ビル株式会社についてお伺いいたします。役員会、取締役会の開催頻度、またその会議では何を議論されているのでしょうか。

ご答弁(都市計画部長)
吹田市開発ビル株式会社の取締役会は、業務の執行状況、四半期ごとの経営状況等の報告や株主総会に提出する議案及びその他法令、または定款に定める事項につきまして、協議の上決定しております。
その回数は年4回程度となっております。

役員会の議事録などは、当然、残されているのでしょうけれど、公開できる状態でしょうか。

ご答弁(都市計画部長)
取締役会の議事録につきましては、吹田市開発ビル株式会社において作成されておりますが、一般には公開されておりません。

一般にはされてないということですけども、筆頭株主である吹田市には閲覧する権利があると理解してよろしいでしょうか。

ご答弁(都市計画部長)
取締役会の議事録につきましては、株主である吹田市長に閲覧する権利がございます。

さんくす1番館の耐震不足の解消に向けた取組について、解決策の取りまとめに積極的に動いていただいているのでしょうか、過去の議会で辰谷副市長)の答弁から、本市といたしましても耐震不足の解消が図られるよう、積極的に関わっていくとありました。
JR吹田駅前の周辺の整備につきましても、これまで同僚議員からも、幾度となく具体的に動いてもらうことをお願いしてきた経緯があり、市長のほうからも、広く関係者を対象にした意見交換の場、タウン・ミーティングという言葉が出てきました。そのタウン・ミーティングですが、これまでの開催頻度と、そこでの確認、決定事項や成果について、具体的にお示し願います。

ご答弁(都市計画部長)
吹田さんくす1番館の耐震改修につきましては、吹田市開発ビル株式会社が実現に向けた検討により、具体的な案を作成され、区分所有者の合意形成を図ってまいりましたが、現時点におきまして区分所有者の合意形成に至っていないとお聞きしております。
当該建築物につきましては、建築から40年以上が経過し、設備の老朽化や機能の陳腐化等の課題も顕在化しています。
区分所有者の中でも、全面更新を含めた総合的な判断が必要との意見も出ているとお聞きしており、今後も引き続き、当該建築物の安全が確保されるよう、大規模地権者である吹田市開発ビル株式会社と協議、調整を図ってまいります。
次に、タウン・ミーティングにつきましては、平成30年(2018年)11月に、JR吹田駅前周辺整備に係る地域関係団体からの要望書を受けた後、要望書を取りまとめたNPO法人JR吹田駅周辺まちづくり協議会と協議を行う中で、まずは基本構想のための組織づくりが必要であるとの認識を確認いたしました。
このことから、吹田市開発ビル株式会社、西日本旅客鉄道株式会社、本市など、関係5者から成るJR吹田駅南口周辺将来構想検討会を発足し、当該区域にふさわしい将来像についての試案として、JR吹田駅南口周辺グランドデザイン案を作成したところでございます。

今年に入ってからグランドデザインと言っていいのか分かりませんが、資料を頂戴しました。
声を上げている議員のガス抜きのようなもので、答えのない曖昧なものでありました。
これら一体の課題に対して、主体的役割を果たすべき同社がどう取り組んできたのでしょうか。また、その成果を具体的にお示し願います。

ご答弁(都市計画部長)
吹田市開発ビル株式会社におかれましては、JR吹田駅南口周辺将来構想検討会の座長を務めるとともに、会社として発注された委託業務の中で、吹田さんくすの更新を中心とした将来構想案を検討され、その成果を同検討会の資料として提供されるなど、検討組織の内外において主体的役割を果たしてこられました。
また、現在は、他の区分所有者と共に、将来的な財産更新の必要性についての勉強会などに取り組まれており、大規模地権者として再整備の検討に向けた機運の醸成等に果たす役割は、非常に重要と考えております。

結局のところ、その成果というのは見えてこないと、感じられないというところであります。
メロード吹田のテナントは空きが目立ちますが、これらの課題と対策について、どういった計画を持って取り組んでおられるのかお示し願います。

ご答弁(都市計画部長)
メロード吹田の空きテナントの誘致に向けては、賃貸物件の仲介業者を活用し、より広く募集するとともに、物件を探している事業者等の情報収集に努めるなど、空き床の縮減に向け取り組んでいるところとお聞きしております。

空き床の縮減に向けて取り組んでおられるということですけども、だんだん空きが増えていると、そういった状況であります。
吹田市が中枢に入り込むから、会社として動きが鈍くなり、開発やにぎわいの創出の妨げになっていると考えることもできます。
吹田市というバックの存在が、逆の作用を期待されていたのかもしれませんが、これまでの成長できない経緯を考えると、自由が利かずマイナスのように感じております。同社の機能を果たすべく、社長である副市長が使命を持ってマネジメントをなされているか見えてきません。
辰谷副市長が社長として出勤した日数とその仕事内容、そして同社の社長に本市の副市長を据えなければならない理由をお答え願います。

ご答弁(都市計画部長)
吹田市開発ビル株式会社の代表取締役である本市副市長)は、非常勤の取締役であり、同社へは必要に応じて出勤をすることになっております。現在、定例での役員協議がおおむね月に2日、取締役会が年に4回、そのほかに株主総会や銀行団との経営打合せ会などが数日ございます。
本市の副市長が当社の社長に就任しております理由につきましては、経営の安定化や継続した施設の管理運営等について、設立母体としての責任を果たすために就任しているものと認識しております。
また、株主総会では、同社に出資している企業等から取締役が選出され、同日に開催された取締役会において、代表取締役社長として、本市副市長が選任されております。

理由はどうあれ、この規模の会社で代表取締役がほとんど不在なのは、いかがなものかと思います。
令和元年の7月議会で、辰谷副市長、社長からは、吹田市開発ビル株式会社につきましては、駅周辺の活性化とにぎわいの創出に向けて地元の機運を高め、当該地区の活気あるまちづくりに貢献していただく役割を、これまでどおり大いに期待しているところでございます、という言葉がございました。
具体的にどのような役割を果たしましたでしょうか、辰谷副市長よりお答え願います。

ご答弁(都市計画部長)
吹田市開発ビル株式会社におきましては、JR吹田駅南口周辺将来構想検討業務を実施し、管理組合法人吹田さんくすでの勉強会や、JR吹田駅周辺まちづくり協議会等の場で、その成果を示すことにより、当該地域の今後のまちづくりの在り方などについて、関係者の議論を深めるための取組を進めており、JR吹田駅周辺の活性化に向けた役割を果たしているものと認識しております。

ご答弁(副市長)
副市長として答弁させていただきます。
吹田市開発ビル株式会社におきましては、経営の安定化や施設の運営管理にとどまらず、西日本旅客鉄道株式会社や大阪府に参画を促し設立した、JR吹田駅南口周辺将来構想検討会をリードするなど、当該地域のまちづくりの在り方や、今後の活性化に向けた取組に、その役割を十分果たされていると認識しております。

ちょっと当事者意識がない話なんですけども、次に進みます。
3年経過しても、いまだに一歩も前に進んでいない状況を考えると、トップのマネジメント力がなかったのではないかとさえ思うほどであります。
経営状況等を常に把握し、適切な指導監督すべき立場にあるにもかかわらず、当事者意識のない答弁に失望以外ありません。
まずは、営業手腕にたけたトップに替えるところから再スタートされることを要望いたしますが、御所見をお聞かせ願います。

ご答弁(都市計画部長)
本市副市長が吹田市開発ビル株式会社の代表取締役社長への就任以降、吹田さんくす1番館の耐震補強の実施に向けた具体的な案を作成、JR吹田駅南口周辺将来構想検討業務の実施や、吹田さんくすの外壁タイル等の改修による安心・安全なまちづくりなど、代表取締役社長としての役割を果たしているものと認識しております。
同社の代表取締役社長につきましては、経営の安定化や継続した施設の管理・運営等について、設立母体としての責任を果たすとともに、JR吹田駅周辺の活気あるまちづくりに貢献する役割を担う必要があること及び本市との綿密な連携が図られることなどから、引き続き本市副市長が同社の代表取締役社長に就任することが望ましいと考えております。
以上でございます。

今おっしゃられたことは、代表取締役社長じゃなくて、顧問みたいなものでも十分じゃないでしょうか。
社会的責任を伴い、会社を健全に成長させていくことが社長に求められるものでありまして、安定だとか、市とのつながりだとかいうのは、見守っていただく別のポジションでいいと考えます。
外郭団体の公募において、同社に関しましてその媒体が自社ホームページ以外はハローワークのみであり、応募期間も僅か5日間、また募集年齢も60歳以上と、不可解かつ疑念を持たれる状況で、僅か一人の応募で採用した例が直近でも2例あります。これでは、初めから決めていた対象者に合わせて募集をかけたと言われても当然ではないかと考えます。
本市では、職員募集の際の媒体、告知期間、応募期間に規定を設けられておりますでしょうか。設けてあるならば、外郭団体にも同様に求めるべきではないでしょうか。

ご答弁(都市計画部長)
本市職員募集に際しては、実施要領により公告することを定めるとともに、試験の内容などを周知する必要があることから、任意でホームページや市報などに掲載しております。
吹田市開発ビル株式会社の職員公募につきましては、会社として事業に必要な人材を確保するために、年齢、職歴及び経験等の募集する人材について、同社のホームページやハローワークにおいて掲載し、募集されております。
また、応募期間につきましては、募集公告日から実際の応募が始まるまで10日間ほどの期間を設けた上で、応募期間を5日間とし、合計15日間ほどの期間をとって募集しているとお聞きしております。
採用につきましては、平成29年(2017年)8月18日に制定されました本市外郭団体の在り方に対する指針に基づいて、適正に行われているものと考えております。

本市が多額の賃料を払って同社を支援し、人材難なのか偶然なのか、意図的なのかはさておき、市の職員が再就職している、そういった実態にありながら、会社としての成長は停滞しており、高額な給与、賞与や退職金を用意している同社が健全な会社かどうかは、大きく疑問の残るところであり、外形的公正性は確保されていないという状態であります。
そういった会社の配当のない株を持ち、支援し続け、市民には目に見えてメリットがあるわけでもなく、利益も生んでいない状況にありますが、吹田市が手厚くバックアップする理由と、同社の存在意義とは一体何であるのかお答え願います。

ご答弁(都市計画部長)
吹田市開発ビル株式会社の元市職員に対する報酬や給与水準は、本市再任用職員の水準に準拠しており、退職金については支給されておりません。
また、持ち株の配当につきましては、平成23年度(2011年度)以降は無配となっておりますが、これまで昭和62年度から平成22年度まで、株式配当を行っており、営業の純損益も黒字となっております。
同社は、本市のパートナーとして、JR吹田駅周辺のまちづくりにおける将来構想を検討する中で、課題解決に向けて主体的に取り組み、関係者間の調整役として大きな役割を果たしており、本市のまちづくりに貢献しているものと認識しております。

吹田市指定管理者の公募について

公募マニュアルには、公募の原則、「公募しないことができる」とありますが、これは決して「公募不要」ということではありません。
5年前に、我が議員団より非公募について指摘いたしました過去がございます。
メイシアター、そして資源リサイクルセンターについて、それでも公募しないことの、誰しもが納得できる理由と、その説明が必要であります。ここでお聞かせ願います。

ご答弁(都市魅力部長)
吹田市文化会館は、市民の文化の向上を図ることを目的とした施設であり、指定管理者は市と協力し、文化振興施策の一翼をしっかりと担っていただく必要がございます。
指定管理者候補者の公益財団法人吹田市文化振興事業団は、文化会館の運営のために設立された団体であり、開館当初から現在まで、市や市民、文化団体と協働し、舞台芸術における地域文化の向上に資する多彩な事業を行い、本市の文化振興に多大な貢献をしてまいりました。
これらを踏まえ、吹田市文化会館の指定管理者候補者は、非公募で選定を行ったものでございます。

ご答弁(環境部長)
環境部からは、指定管理者候補者である公益財団法人千里リサイクルプラザにつきまして、非公募の理由を四つお答えをさせていただきます。
まず、同財団は、大阪府、本市及び137社の民間団体などの支援金を基に設立をされた外郭団体であり、施設の開館当初から現在まで、本市と一体となり運営を行ってきた実績があること。
二つ目といたしまして、当財団の組織である市民研究所の市民研究員による小・中学校の授業、クラブ活動を対象とした環境学習支援事業は、財団独自の事業であり、学校教育現場などにおける環境教育の実践は、一朝一夕ではなし得ない財団の信頼と実績の上に成り立っており、今後も継続した若年層への環境啓発が期待できること。
三つ目として、施設の設置目的や本市の環境基本計画などに沿った事業を行い、地球温暖化対策、使い捨てプラスチック問題といった環境問題にも積極的に取り組んできたこと。
最後に、第三者モニタリングによる評価におきましても、施設の設置目的に合致した創意工夫を凝らした事業を展開し、来館者のニーズに応じた対応が図られているといった高い評価を得ていることでございます。

今述べていただいた理由なんですけど、公募ですとそれぞれの役割を果たすことができないのでしょうか。お答え願います。

ご答弁(都市魅力部長)
吹田市文化会館の指定管理者候補者である公益財団法人吹田市文化振興事業団は、設立以来35年以上にわたり市民参加、協働事業の推進、地域の文化活動の支援、青少年の育成などに努め、市民の創作・表現活動の場と、すぐれた芸術文化に親しむ場の創造と発展に取り組むとともに、長年培ってきた高い専門性を生かした人的ネットワークを構築してまいりました。
文化会館の指定管理者を公募した場合、5年ごとに指定管理者が替わる可能性があり、長年にわたり積み上げてきたこれらの取組を、今までどおり維持継続することが難しくなると考えられるものでございます。

ご答弁(環境部長)
千里リサイクルプラザにつきましては、開館以来約30年間かけて、学校教育現場などでの環境学習支援事業や、市民・事業者と連携した取組などを実施してきております。当施設の管理運営に最も適している。
このことから考えておりますので、当財団を指定管理者候補者として非公募で選定をさせていただいているものでございます。

特命で指定しようとする2者について、共に外郭団体であり、いわば市の出資している身内であるがゆえに、誰しもが納得できる説明が必要であります。その2者それぞれに累積で何人の市職員が役員につく、また再就職されましたでしょうか。

ご答弁(都市魅力部長)
指定管理者制度を導入した平成18年度(2006年度)以降におきまして、公益財団法人吹田市文化振興事業団で役員に就任した元市職員は9名、そのうち事務職員を兼務した者が1名でございます。

ご答弁(環境部長)
同様の期間でございますけれども、千里リサイクルプラザで役員に就任した元市職員は18名、そのうち事務職員を兼務した者が6名、再就職した元市職員は9名でございます。

これまでの答弁を聞いておりますと、明らかに違和感のある状況であることに間違いはありません。
世間一般で言うところの天下りの温床であると言わざるを得ない状態であります。
市職員の定年後の受け皿を確保するために公募を経ず、特命で指定する行為とみなしておきます。引き続き個人質問及び各常任委員会でただしてまいります。

この投稿について、「頑張ってるね!」と思っている人が多いみたいですね。参考にします!(^^)
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