近年、激甚化する自然災害に備えるため、本市でもさまざまな防災訓練が実施されています。
その中で、私は令和6年(2024年)5月の定例会において、「実際の災害時に直面する課題を把握するためには、部分的な訓練だけでなく、実際に避難所で1日を過ごす『宿泊体験』が必要である」と提案させていただきました。
当時、市長からも「有事の弱い部分を認識し、平素から準備しておくための実践訓練型として非常に大事なこと」と前向きな答弁をいただいておりました。

そして今回、いよいよその提案が具体的な形となり、令和8年(2026年)11月14日から15日にかけて、吹田第二小学校にて「避難所宿泊体験訓練」が実施されることになりました。
議会での議論が、市の施策としてしっかりと前進したことを大変嬉しく思います。
今回の訓練は、ただ「泊まってみる」だけではなく、緻密なプログラムとなっています。
1. 「スフィア基準」に基づく実効性の検証
災害時においても人としての尊厳を守り、健康で安全に生活できる環境を確保するための国際基準「スフィア基準(栄養、WASH・衛生、シェルター、保健)」に沿った避難所運営ができるかどうかを検証します。
時間経過に伴う夜間環境や衛生・物資管理の課題を洗い出します。
2. 避難生活が健康に与える影響の「データ化」
国立健康・栄養研究所などと連携し、参加者の健康状態や栄養状態の変化を客観的に記録します。具体的には、事前に同意いただいた方を対象に、血圧やストレスマーカー(唾液)、尿比重の測定に加え、腕時計型活動量計(Fitbit)を用いた身体活動量や睡眠状況の把握まで行われます。
これにより、避難所における「健康二次被害」を防ぐための具体的な対策が見えてきます。
なお、この訓練は、国の「防災力強化総合交付金」を活用して実施される予定です。
今回の実践的な訓練を通じて得られたデータや課題は、今後の本市の「避難所運営マニュアル」の改定に反映され、より実効性の高い避難所運営モデルの構築へと繋がっていきます。
財政総務分科会では、もう少しリアリティを持たすために、余震などを想定して夜中に宿泊者を起こすなど、意図的にストレスをかけて検証したほうが良いのでは?という質問や意見がありましたが、私は同感です。(宿泊する人にはしんどい思いとなると思いますが…💦)
提案を受け止め、これほどまでに質の高い検証を伴う訓練へと昇華させてくださった関係部署の皆様の尽力に深く感謝いたします。
いつ起きるかわからない災害に対し、市民の皆様の命と健康を守り抜くため、引き続き行政のアップデートと実効性のある防災施策の推進に取り組んでまいります。