ネット環境があるすべての人に、オンライン賭博のリスクを知ってほしい。
オンラインカジノは違法です。軽い気持ちが取り返しのつかないことになります。
記事の説明
警視庁は、オンラインカジノで繰り返し賭博行為をしていたとして、神奈川県に住む中学1年の男子生徒(13)を児童相談所に通告しました。生徒は親のメールアドレスを使ってオンラインカジノサイトに登録し、小学6年生の頃から賭博を続けていたとされています。
当初は自身の小遣いで賭けを行っていたものの、途中からは親の財布からお金を取って資金にしていたことも明らかになりました。警視庁によると、今回のケースは少年の違法賭博行為としても極めて異例の事例であり、家庭内での金銭管理やインターネット利用の実態が問われています。
また、警視庁はSNS上でオンラインカジノ利用者向けに現金を暗号資産に交換していたとして、常習賭博ほう助の疑いで男3人を検挙。さらに、14歳から21歳の若者14人を賭博の疑いで書類送検するなど、オンライン上での違法賭博の広がりが改めて浮き彫りになりました。
オンラインカジノは日本国内では違法行為であり、海外サーバーを利用していても「賭博罪」が適用されます。警察当局は、SNSや動画サイトを通じた“手軽に稼げる”という誤った誘導に警戒を呼びかけています。
高村の考え
今回のニュースには、正直かなりの衝撃を受けました。
オンラインカジノが未成年、しかも中学1年生にまで広がっているという現実は、もはや「大人の問題ではない」という事実を私たちに突きつけています。
これまで社会は、賭博やギャンブル依存を「成人の責任問題」として扱ってきました。
しかし、今やスマートフォン1台で、誰でも“カジノ”の入り口に立ててしまう時代なのです。
まず考えるべきは、リテラシー教育の重要性です。
ネットの世界は、便利で自由な一方で、現実社会とは違う危険が潜んでいます。
子どもたちは「自分は関係ない」「自分は大丈夫」と思い込みがちですが、好奇心や小さなきっかけから、違法行為に巻き込まれるリスクがあります。
そのため、家庭でも学校でも、インターネット上の金銭トラブルや違法サイトの危険性について、実例を交えながら丁寧に伝えることが求められます。
そして、何よりも「賭博の怖さ」をしっかり教えることが大切です。
お金を失うだけでなく、心理的依存、家庭崩壊、犯罪への加担など、人生を大きく狂わせるリスクがあります。
大人であっても深刻な依存に陥るケースがある中で、まだ判断力が未熟な子どもがこの世界に触れてしまうことは、極めて危険です。
私が強く感じるのは、「子どもはやらないだろう」という大人の油断が、すでに通用しないということです。
SNSや動画配信サイト、オンラインゲームなど、どんな媒体からでも違法賭博への誘導が起こり得ます。
行政としても、こうしたオンライン犯罪の手口を可視化し、保護者や教育現場が警戒できるように情報共有を進めていく必要があります。
オンラインカジノは明確に違法です。
そして、誰かの人生を一瞬で壊しかねない危険な行為です。
すべての世代に向けて、「軽い気持ちでやってはいけない」という強い啓発を、社会全体で発信していくことが今まさに求められているんだろうと思います。
