令和7年度(2025年度)一般会計予算に関する議案第26号には、債権管理システムの構築及び運用保守業務のスケジュール変更が含まれています。本来、令和8年(2026年)1月の稼働を予定していたこのシステムですが、入札不調により令和9年(2027年)4月へ延期されることになりました。この変更が意味することや、今後の予定について詳しく解説します。
なぜスケジュールが変更されたのか?
吹田市は、自治体システムの標準化に向けて、債権管理システムの構築を進めていました。これは、統合収納・滞納管理機能を含むもので、市の債権回収や収納業務を効率化する重要なシステムです。
しかし、令和6年(2024年)6月に実施された一般競争入札では、吹田市のシステム標準化方針に基づく稼働日(令和8年1月)までに構築できる事業者がいなかったため、入札が不調となってしまいました。
この背景には、
✅ 他の自治体の標準化対応で、システム開発会社のリソースが埋まっている
✅ 2026年1月というスケジュールが厳しかった
✅ 吹田市の要件に対応できるシステム提供者が限られていた
といった要因が挙げられます。
そこで、各社が既存契約先の標準化作業を終え、新規契約が可能になる令和9年(2027年)4月の稼働を目指して再入札を行うことになったのです。
新たな予算とスケジュール
スケジュール変更に伴い、令和6年度の予算と債務負担行為を廃止し、令和7年度の当初予算として再計上されることになりました。
📝 令和7年度(2025年度)の予算額
- 歳出予算:7,095千円(システム構築費)
- 債務負担行為:175,280千円(令和8年度~令和12年度の運用保守費)
🗓 今後のスケジュール
- 令和7年(2025年)5月 一般競争入札、契約締結
- 令和8年(2026年)1月 システム構築開始、テスト作業
- 令和8年(2026年)12月 一部所管で先行稼働
- 令和9年(2027年)4月 本格稼働!
この計画変更が議会で可決されれば、システム導入までのスケジュールが正式に確定します。
吹田市の債権管理、今後どう変わる?
もし議案が可決され、債権管理システムが順調に稼働すれば、以下のような効果が期待できます。
🔹 収納・督促業務の効率化:自治体職員の負担を軽減し、迅速な督促対応が可能に。
🔹 統一管理でミスを防止:複数の部門でバラバラに管理されていた債権を一本化。
🔹 デジタル化によるコスト削減:紙ベースの管理を減らし、業務スピードアップ。
一方で、システム標準化の影響で国民健康保険課の債権管理が対象外となることも決まっています。このため、関連業務の進め方について、市民サービスへの影響も注視する必要がありそうです。