こどもSOSカードの運用について

令和2年度(2020年)予算委員会 文教分科会で「こどもSOSカードの運用について」質疑いたしました内容を以下に記します。

高村 質問

本会議でも質問しましたSOSカードについて、そのときのやりとりを踏まえて質問させていただきます。
まず一つ確認なんですけど、今さらでもあるんですけれども、そもそも予算が市民部ではなくて、教育委員会なのはなぜでしたでしょうか。

教育委員会 指導室参事 答弁

こどもSOSカードの予算につきましては、昨年7月定例会において補正予算として計上させていただいておりましたが、緊急の対応ということもございまして、そのほかの体制強化の予算ですとかといったものと併せて教育委員会から上げさせていただいたものでございまして、今回そういった理由で教育委員会から上げているものでございます。

高村 質問

分かりました。
もう一つ確認で、本会議の答弁の中で高田部長からは、2月4日に小・中学校の教員宛てに市長からのメッセージで、このカードを配付せざるを得なかった理由を告げられたという答弁だったんですけど、こういうのは導入時に教員宛てには伝えていなかったんですか。
配付せざるを得なかった理由を伝えたのが2月ということで、遅くないかなと思うんですけど、その辺はもともと2学期の分を配付するときに先生たちには理由を言わなかったんですか。

教育委員会 指導室参事 答弁

2学期のSOSカードの配付につきましては、教育委員会から各校長先生に趣旨を御説明してお配りをさせていただきましたが、そのときには特段、市長のメッセージ等はございませんでして、教育委員会から市長部局側への市長に届くはがきだという趣旨で御説明をさせていただきました。

高村 質問

分かりました。
このSOSカードなんですけど、個別には返事をせずに、何で全児童、全生徒に対してメッセージを配付することになったのか、個別に返事したらいいんじゃないかと思ったんですけど、何で個別にしないんですか。

市民部 人権平和室参事 答弁

SOSカードにつきましては、児童、生徒が家の人や学校の先生にどうしても相談できないときに使ってもらうという趣旨のカードでございます。
そのために、返事をしてしまいますとほかの人に、家の人もそうですし学校の先生だとか、住所をSOSカードに書いてもらう欄を設けておりませんので、学校を通して子供たちにお手紙を渡すというやり方にもしなったとしましたら、他のお友達にSOSカードを出したということが分かってしまうおそれもございますので、個別の返事というのは慎重にしないといけないということもありまして、現在のところは返事は個別にしていないものでございます。

高村 質問

もともとの趣旨に沿わなかった内容が届いていて、それを返事しないのはほかの友達とかに配慮してということですが、普通に返事したらいいと思うんですけど、例えばSOSカードに教室が寒いとかというのが書いていたとして、そういうのも別にテンプレート的なものになるかもしれないですけど、「教えてくれてありがとう」「検討しておきます」みたいな感じで個別に返事をしたらいいのかなと思います。
そのカードはそのあと教育委員会に行くのか分からないんですけど、せいぜい130通ぐらいで、次以降は趣旨も理解した上でそのカードを送ってくるということなので、今よりも届く数はもしかしたらかなり少ないかもと思うんですけど、もう一回聞きますけど、それでも個別で返事をしないものですか、したほうがいいと思うんですけど。

市民部 人権平和室参事 答弁

個別の返事につきましては、返事の渡し方等も検討する必要がございますので、今後どのようにするかというのは、また引き続き考えてまいりたいと思います。

高村 質問

ぜひとも検討はしたほうがいいと思います。
本会議の答弁で、命に関わるものは教育委員会に情報提供して、教育委員会の助言を受けて対応すると答弁していたんですけど、そもそもこのSOSカードの始まりは教育委員会だけに任せていられないということで、市長部局で事業を立ち上げて取り扱っていると僕は認識していたんですけれども、教育委員会にがっつりおんぶにだっこな状態で、予算も教育委員会のものですし、何か市民部の方に言うのも何ですけれども、新聞とかマスコミの報道がかなり騒がしかったのを鎮めるための、市長の単なるパフォーマンスに使われたんじゃないかなと思うんですけど、市長宛てである意味はどこにありますか。

市民部 人権平和室参事 答弁

市長宛てにということでございますけれども、市長部局として子供たちの学校現場の様子等を直接市長へ声として出してもらうことで、市長部局として教育委員会にその声を聞いた中で、何かサポートできることを考えていけるものであると考えてございます。

高村 質問

それやったらほんまに個別に返したらいいかなと思うんですけど、たった130通ぐらいの子供の悩みにも返事をせず、また3学期は3月に配付する予定やったということで、そもそもこれも遅過ぎるんですけれど、結局3月に配付と言っていたけども、今回の新型コロナの影響で配付できなかったと。その配付する予定だったものに市長から全児童・生徒に対してメッセージを掲載していたけど、結局そのメッセージも届けられていないということですよね。
こうなってくると、子供からしたら数か月前に送ったカードが完全にほったらかし状態になっていると感じると思うんです。
子供は賢いからすぐにばれると思うんです、本気で取り組んでいないということが。そうなったら一番最悪のケースは、ほんまにいじめが起きてもこのSOSカードを使わない、見ているか見ていないかも分からないわけですから、子供からしたらこの効力を感じないというところだと思うんです。
本当に市民部の方には申し訳ないんですけど、少し厳しい言い方をすれば、この事業は大人が本気で取り組んで、子供に真剣に寄り添う姿勢がないと存在価値は全くないと思うんです。市長の単なるパフォーマンスだけで終わっていると思うんです。
このカードの運用というか、その在り方を考え直すべきだと思うんですけど、どうお考えでしょうか。

市民部 人権平和室参事 答弁

3学期に配付ができなかったということなんですけれども、次回1学期以降、この制度について状況を見ながら改善等、必要なことがありましたら、検討してまいりたいと思っております。

高村 質問

何かちょっと歯切れの悪い答弁ですけれども、僕は、教育委員会の予算を使って市長のパフォーマンスに使われていると思うんです。中身がなかなか伴っていない状態で、教育長として、このSOSカードはほんまにいじめ対策として本来立ち上がったものだと思うんですけど、ここまで運用がずさんというか、がばがばな状態だと思うんです。
これをうまく使っていければいいと思うんですけど、なかなかそういう方向が見えてこない状態ですが、教育長の御所見を聞きたいです。

教育長 答弁

SOSカードにつきましては私も気になっておりまして、もともと学校あるいは先生、また親御さんにどうしても書けないことや言えないことをSOSカードで市長へ届けるという趣旨やったと思うので、そのおはがきを人権のほうで見ていただいて、これは厳しいなとか、これは教育委員会に報告するべきものやということであれば、積極的に我々に頂いて、我々はこのはがきでどこの学校かが分かりますので、少なくともこのはがきを頂いたら、いやいやそれはうちじゃないとは当然言えませんから、これは教育委員会の責任として学校へ学校長と打合せに行ったりとか、学校訪問をして、名前を書いていたらすぐ分かりますけども、名前が匿名の場合もありますので、匿名の場合でも全教職員を集めて、心当たりはないかとか見守ってくれという指示は出しますので、SOSカードについて危ないな、危険やなと思う子は積極的に教育委員会に頂ければと思っております。
ただ、我々としてはSOSカードよりもやはり学校自体でまずそのいじめの未然防止、あるいは早期発見、早期対応していくことが何よりも必要ですので、本音を言えば、本音と言ったらまたあれですけど、SOSカードがないほうがいいんです。
なくて学校で全て分かったらいいんです。学校で何かあったら教育委員会にすぐ連絡してくれたらうちの優秀な指導室の職員がどんどん行って対応しますので、SOSカードはないことを祈っております。

高村 質問

もちろんSOSカードは使われないほうが本当はいい状態なんだと思うんですけども、そうは言っていられなくて、僕は、いじめは起きるものであると思うんです。
絶対にゼロにはならないと思うので、そこからどう対応していくかということなんですけども、その手段の一つとしてこのSOSカードの運用はやっぱり教育委員会の皆さんが強い思いを持って取り組んでいる部分とはすごくかけ離れた、ほんまにパフォーマンスだけで使われた事業だと思っているので、教育委員会さんの思いは分かるんですけども、SOSカードに代わる何か事業を市長部局側でもう一度考え直してもらったらなと思います。

この投稿について、「オモロイやん」と思っている人が多いみたいですね。参考にします!(^^)
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